■「沖縄染織展〜風を織り、光を染める〜」
会期:2025年9月1日(月) ~30日(火)
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約500年にわたる琉球王府時代の首都・首里。その地で培われてきた首里の織物は、貴族や士族など高い身分の人々のための衣裳として作られ、美しく格調高い織物が創作されてきました。戦後、一度はその伝統が途絶えそうになったことがありましたが、宮平初子さんが復興に努め、復活。現在、首里の織物は七種類(首里花織、道屯織、花倉織、諸取切、手縞、煮綛芭蕉布、花織手巾)の技法が伝えられています。
こちらはその中のひとつ、「首里花織」の中でも「手花織」の九寸帯作品です。
温かみのあるクリーム地に、立体性豊かな花織表現によって表現された菱模様。彩りを巧みに変化させて、斜めの縞を浮かび上がらせるお洒落な構成です。前帯は太鼓とまた違った意匠性がほどこされていて、締め方によって二つの柄が楽しめるのも魅力的です。
差し色は、赤紫、藍、灰桜、青紫、白で、凛とした気品のある配色となっています。
素材は、さらさらとした織生地で、単衣から袷に長く楽しんでいただける風合いです。
紬や綿、小紋に合わせてお楽しみください。
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