「四季の庭 浮織 香月美穂子展」
会期:2025年11月28日(金) ~30日(日)
>>作品一覧
「とにかく作り続けなさい。その先に作りたいものが見えてくるから」
色々な出来事にぶつかったり、作品作りに思い悩んだりした時、
いつも鈴田滋人先生はじめ、諸先生方が励ましてくださったおかげで今があります。
二回目の個展となりますが、在廊やトーク会は初めてです。
皆様とお目にかかり、お声をいただける貴重な時間となります。
是非、ご覧いただけましたら嬉しいです。
香月美穂子
草木染織作家 香月美穂子さんの九寸帯作品のご紹介です。
香月美穂子さんは愛知県名古屋市生まれ。刺繍教室をされるお母様のもと、ものづくりの風景が身近にある中で幼少期を過ごされました。
東京の大学へ進学した1970年代、北欧のデザインに惹かれ、中でも「織り」に興味を抱き、卒業後は中村慶子氏に師事。組織織りについて基礎から学ばれる中、3年が経つ頃に、デザイン雑誌のスウェーデン特集で紹介されていた北欧ツアーに参加。スウェーデン・ダーラナ地方の民族博物館で目にした浮き織りに魅了され「このような作品を草木染めで作りたい」と決意し帰国。染織の世界に入られました。最初の20数年は会社員との二足のわらじでしたが退職され、現在は染織家として作品制作に邁進されています。
西部伝統工芸展「福岡三越賞」等、受賞多数 。
2021年銀座もとじにて初個展、2025年待望の2度目の個展開催となります。
【作家コメント】
作品名:「黄蝶」
春を教えてくれる黄蝶が庭にふいに飛んできて、木々の間を見え隠れしながら楽しそうに2匹、くるくる回っている姿が楽しくて、それを作品にしました。
草木染料:山桃;以前唐津のおこし屋さんから分けて頂いたもの、槐、藍+くちなし
北欧で出会った「浮織」の魅力を引き立てるように、絶妙な匙加減の配色で織り上げた香月美穂子さんの帯は、現代の街並みに相応しい大人の洗練を演出。「浮織」ならではのぷつぷつとした凹凸が楽しく、織表現に愛おしさを感じます。
生地はさらりとした風合いで、袷から単衣まで長く楽しんでいただけます。
品の良い織帯は、小紋や織着物はもちろんのこと、軽めの付下げや江戸小紋をカジュアルにお洒落なワンピース感覚で着こなしたいシーンにもおすすめです。
<香月美穂子 経歴>
1981年 共立女子大学文芸学部日本文学科卒
2008年 京都造形芸術大学大学院芸術研究科(染織専攻)終了
1984年 中村慶子氏(グループ あいまいもこ主宰)に師事
1988年 北欧での夏季織物研修に参加し「浮織」に出会う
1993年 西部伝統工芸展入選
2003年 福岡県展 岩田屋賞
2009年 第44回西部伝統工芸展 福岡三越賞
2014年 第61回日本伝統工芸展入選 以後多数
2015年 第49回日本伝統工芸染織展入選 以後多数
2015年 第50回西部伝統工芸展入選 以後多数
2018年 第53回西部伝統工芸展 用と美の部・岩田屋三越賞
以後2025年まで入選多数