こちらは【第58回日本伝統工芸染織展(令和6年度) 入選作品】です。
工芸展出品作品は、作家の思い入れが別格です。鈴木典子さんの入魂の逸品、独特の世界観を存分にご堪能いただける作品です。
>>日本工芸会ホームページでも入選作品として掲載されています(外部リンク)
【作品についてのコメント】
■紬織着物「連」
第58回日本伝統工芸染織展(令和6年度) 入選作
「漣を単純な形の重なり、連なりで表現した」
素材:紬 絵絣
草木染料:インド藍 コチニール 槐 ログウッド
鈴木典子さんにつきましてはぜひこちらをお読みください。
著者:外舘和子(多摩美術大学教授・工芸史家)
>>【和織物語】「鈴木典子の織―絣の可能性を求めて」
鈴木典子さんについて
1953年東京都生まれ。幼少の頃より日本画や日本刺繍に触れ、東京クラフトデザイン研究所にて織を専攻し黒沢信雄氏に師事。卒業後は同研究所の助手を務めたのち、重要無形文化財「紬織」保持者・佐々木苑子氏の工房で研鑽を積まれます。
植物染料による糸染めを行い、絣と組織織を組み合わせた独自の織表現を探求。
その作品は、自然の風景や音楽、文学などから着想を得た詩情あふれる構成と、やわらかな色彩に特徴があります。日本伝統工芸展、日本伝統工芸染織展、東日本伝統工芸展などに多数入選。2020年「紬織着物『遥か』」で奨励賞・京都新聞賞受賞。現在は日本工芸会正会員として、東京・渋谷の自宅兼アトリエにて制作を続けていらっしゃいます。
年譜
1953年 東京都生まれ
1976年 東京クラフトデザイン研究所織専攻科卒
1976年~79年 同研究所 織科助手として勤務
1978年~80年 佐々木苑子氏に師事(現重要無形文化財保持者)
1981年~83年 伝統工芸武蔵野展 入選
1983年~ 黒沢信雄工房展に参加数回(渋谷西武デパート他)
1984年 第24回伝統工芸新作展 (現東日本伝統工芸展)入選1985年~86年 佐々木苑子氏の工房に通う
1988年 京都新人染織展 入選
1989年 「染織四人展」銀座渚画廊
2008年 第20回 全国染織作品展 奨励賞
2010年 第50回 日本伝統工芸展 和楽賞
2011年 第45回 日本伝統工芸染織展 初出品 初入選
2012年 第59回 日本伝統工芸展 初出品 初入選
2015年~ 佐々木苑子 重要無形文化財「紬織」伝承者育成研修会 助手を務める
2016年 (公社)日本工芸会 正会員認定
2018年 第58回 東日本伝統工芸展 根津美術館館長賞
2020年 第54回 日本伝統工芸染織展 奨励賞 京都新聞賞
2025年現在 渋谷区自宅にて制作
>>【作家産地】「鈴木典子」作品/記事一覧