さりげなさの中に強い存在感を見せつける
プラチナボーイの極上の絹感もほれぼれする逸品
こちらは日本刺繍作家 森康次さんへ、銀座もとじが繭からプロデュースしている、世界初のオスの蚕だけの純国産絹「プラチナボーイ」の絹布をお送りして制作いただいた特別な絵羽羽織作品です。極上のしなやかさ、絹本来の輝きをぜひご堪能ください。
【コーディネートについて】
静けさの中にも、力強さを感じる一枚。
プラチナボーイの結城紬に「さざ波」をイメージした手組の角帯を合わせて。
【作家コメント】
作品名:「調べ」
静かで、穏やかで、それでいて存在感があって内に秘めた思いの強さ。そんな羽織が作りたくて。
きものは、着装前後に、ハンガーや衣桁にかけます。
それは絵画を見るような感じです。
着ると円筒形になりますので、前後左右どこから見てもデザインが連携していることを意識します。
着る人が様々な動きをするときにも、袖の動きも、立ち居振る舞いも、
その時、形、デザインが共鳴しあうように。
そんなことも計算しながらデザインをしています。
森康次さんについて
京都上賀茂に工房「アトリエ森繍」を構える森康次さん。1946年、京都市中京区に生まれ、刺繍を生業とする「ぬい屋」の長男として15歳で家業に従事。当時の刺繍の役割はあくまで友禅へのあしらい的なものでしたが、次第に刺繍を主役にした作品を創作したいという気持ちが大きくなり、写生や水彩画の勉強を始められます。「ものをよく見て、その命のありようを『形』にする」――よく口にされるこの言葉には、「五感で感じた、形になりにくいものを形にしたい」という想いが込められています。また、色についても同様に「何色と一言で言えないくらいの色が綺麗だと思う」と仰います。刺繍の色糸はすべて森さん自らが染められ、工房にある糸専用の引き出しには夢のように美しいグラデーションを描いて2500色以上の糸が整然と並んでいます。刺繍糸の色や明度を抑えた穏やかで優しいきものづくり。纏う人のことを一番に想い、決して目立ちすぎない上品なきものは時代に左右されない真の魅力があります。
弊店40周年に向けた森康次さんからのメッセージ
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【ぎゃらりートークレポート】