長野県松本に工房を構える染織作家 横内佳代子さんの九寸帯作品のご紹介です。
横内さんは長野県松本の染織作家 本郷孝文氏に師事され、2001年に同じ門下生の代島光子さんとともに「光佳染織工房」を設立。長野県松本市で身近で採れる植物染料を中心に染めを行い、座繰り糸とよばれる手作業で引かれた糸を使って着尺・帯を制作されています。
こちらは、絣足の美しい段模様を背景に、吉野格子の凹凸の立体性が趣き豊かな作品です。 アイボリーベースに、藍、灰青緑、薄茶、ねず、紺のブルーを基調とした色使いが清々しく、装いの存在感を高めてくれる力のある構成が魅力的です。
民藝を思わせる面持ちでありながら、都会的なセンスも感じさせる、現代の街並みに似合う吉野格子。
無地感覚の着物に合わせたモダンな着こなしはもちろんのこと、絣の力のある着物に合わせるとすっきりとした幾何学柄の帯としてバランス良く楽しんでいただけそうです。
紬や綿、小紋に合わせて。
経糸:座繰り糸
緯糸:座繰り玉糸
染料:藍、渋木、矢車、亜仙