現代の街並みに似合う洗練されたセンスが人気の西陣の機屋「織楽浅野」の九寸帯のご紹介です。

1980年に「織を楽しむ」をコンセプトとして創業された京都西陣「織楽浅野（しょくらくあさの）」。色数を抑え、奥行きと質感があるきもの。西陣の伝統を大切にしながらも感性が際立つ作品を作り続け、時を越えて支持されるスタイルを提案しています。幼少の頃よりお父様と共に美術館や本屋巡りをし、価値あるものを選ぶ眼を養う機会に恵まれたという代表の浅野裕尚さん。現在も世界中の美術書や織物、さまざまな和紙、筆、墨、箸、ポスターなどをコレクションされ、素材そのものの本質的な美しさを捉え、創作に生かされています。 素材の違いが生み出す陰影が表情をつくる帯は、女性、男性ともに人気を集めています。

■九寸名古屋帯「印度花更紗」
インド更紗は鮮やかな茜染が特徴ですが、こちらはその更紗模様を、色数を抑えてシックに洗練させたデザインです。青紫おびたグレーをベースに、白グレーを基調に細やかに織り出された唐花模様。グレー濃淡を基本としていますが、その微妙な色差しが大変お洒落です。画面ではわかりにくいですが、白グレーに見える唐花のいくつかには銀糸をちらちらと織り込んで光をおびることで立体感のある表情に。唐花模様の輪郭は濃グレーで際立たせ、いくつかには青紫のアクセントが添えられています。

同系色でまとめながらも極わずかに銀糸をあしらったり、同系濃淡でメリハリを利かせることで、奥行きのある表情を演出する、まさに織楽浅野らしい表現です。

生地感は、さらりとしていて上品な肌触りです。
袷を中心に、袷寄りの単衣時期にもお役立ていただけます。

雰囲気の合う付下げから、小紋、織着物に合わせて。
洋感覚で楽しめる一本は、洋装と集うシーンにもおすすめです。

「織楽浅野」についてはぜひこちらもお読みください
＞＞京都西陣・織楽浅野さんの工房に伺いました（2024年記事）

【作家産地】「織楽浅野」商品/記事一覧