蓮糸で手織りした珍しい八寸帯のご紹介です。
蓮布は古来より僧侶への献上物として大切に扱われてきました。
こちらの帯はミャンマー北東部のインレー湖に群生する蓮の種類の中でも最も崇高な花とされているPADONMA(ミャンマー語)の茎を18000本以上使用し、その茎から繊維を一本ずつ引き出し、それを撚って、手で紡ぎ、織り上げています。
現在はインレー湖畔の5つの村のわずか数人ほどが、先祖伝来の方法で手間と時間をかけて作り上げる、まさに希少品です。
麻に似た自然で素朴な色と風合いをもち、柔らかい上に涼感のある蓮の布。
現在日本でも高僧の方がこの蓮の生地を用いて法衣を制作されています。
蓮糸の作り方は、3-6本の蓮の茎を10cmくらいで織って引き伸ばすと蜘蛛の糸のような繊維が出てきます。それを手でこねる様に撚り、それが乾くと強い糸になります。わずか1mの生地を制作するのに蓮の茎が1100本必要となり、すべて手作業のため非常に手間暇のかかる糸です。
蓮糸を使った織物は、紀元前4世紀頃から使用されていたと文献にあり、日本には622年に蓮糸で織られた曼荼羅が新羅より献上されたと日本書紀に記されてます。また、日本に現存する蓮糸織の織物は、皇室をはじめわずか数か所の寺社仏閣に所蔵され今も尚、古代幻の貴重な織物とされています。
2000年の時を超えた安らぎの風合いをぜひお楽しみください。