【1月催事】「江戸小紋展 ―武家の裃から発展した男の粋―」《終了しました》
会期:2022年1月28日(金)~30日(日)
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コーディネートについて
一見ラフですが、近寄る程に味わい深い手仕事の妙を感じる大人の装いです。
着物は、釘が抜けるほど丈夫なことから別名「釘抜紬」と呼ばれる牛首紬に染め上げた江戸小紋。曲尺1寸(約3.8cm)に約26本の万筋が入るほど細かい柄で、縞と直角に入った“糸入れ”が奥行きある表情を演出し、人生の経糸と緯糸を感じさせます。
男の腰を支えしっかりと決めるのは、前代未聞、155玉で組まれた変わり笹波組の角帯。
羽織には、横段を暈し染めした御召。
羽織紐は「波頭」と題された天然石をアクセントに。
何度も荒波も乗り越え、しぶとく生きてきた男が、己の身を包みたくなる装いです。
江戸小紋について
江戸小紋は江戸時代に武士の礼装である裃(かみしも)から発達したものです。参勤交代で江戸に集まる各藩の武士たちが自分たちの藩を象徴するため特定の柄を定めて各藩の「定め柄」としました。
江戸幕府が細かい柄の小紋を武士の公服としたこと、また華美な着物を禁止した「奢侈禁止令」が断続的に発令されたこともあり、各藩が競って微細な柄を求めるようになり、伊勢型紙の彫師、染める小紋師ともに、職人たちの手技は限界への挑戦ともいえるほど高度で卓越したものとなりました。微細な小紋柄を他の小紋と区別して、1955年に重要無形文化財保持者として小紋師・小宮康助氏を指定する際に、 他の小紋と区別をするために「江戸小紋」と呼ばれるようになりました。
【作家産地】「江戸小紋」
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