生紬素材の九寸名古屋帯です。
ハリがあり軽く涼やかな「生紬(なまつむぎ)」素材の帯は、「袷、単衣、盛夏」と、真冬以外のスリーシーズンにお役立ていただける素材で、とても重宝します。端境期にも大変便利で、趣味性豊かなデザイン性も多く、人気の高い帯です。
「ぬれた花」と題されたこちらは、伝統の摺型友禅の技法により、わずかな濃淡の色ごとに、なんと20枚の型紙を使用した、職人の技術と感性によって生み出されれています。同じ一色に見えても、複雑に重なり合うことで微妙な濃淡が現れ、豊かな陰影が感じられます。複数の型紙を重ねることで生まれる奥行きの深さが大変お洒落です。
またこちらは柄行が「全通」に染められていますので、柄合わせの必要がなく、かつ、締める位置によって柄の出方を、その日の気分や装いに合わせて、好みで少し調整できる楽しみも大きな魅力です。
紬、綿着物に合わせてお楽しみいただけます。
モダンアートのようなデザインですので、美術館やコンサートなど洋装と集うシーンにもおすすめです。
「多ち花(たちばな)」について
京都・室町に工房を構える染繍舗。創業以来作り続けてきたオリジナルの型を用いた 「摺型友禅(すりかたゆうぜん)」という染技法により、唯一無二の世界観を築き上げています。