夏の定番、
本筑博多織「紗献上(しゃけんじょう)」の八寸名古屋帯です。
こちらは、優しい生成り地に、藤と青藤の配色が品の良い一品です。伝統の献上柄ではなく、優雅な唐花模様が織り出されていますが、相称として「紗献上の帯」と呼ばれます。
博多織らしい程よいハリのあるさっぱりとした風合いに、夏の紗ならではの風が通り透ける涼やかな素材感は、締め心地も軽く、夏に最適です。
夏着物はもちろんのこと、浴衣を着物風にお召しになる際にも使い勝手が良く、頼れる一本としてきっと重宝いただけるお品です。
「博多織」について
博多献上の献上帯という名称は、慶長5年(1600年)福岡・筑前を領有していた黒田長政(黒田官兵衛の息子)が、幕府への献上品として博多織を送ったことに由来します。
仏具の独鈷と華皿を図案化した2種類の文様と、両子持縞と中子持縞の2種類の縞を合わせた柄を献上柄といい、
両子持縞は親子縞、中子持縞は孝行縞と呼ばれることから、幕府への忠誠を示すもとして献上品や縁起物に重宝されました。
たくさんの細い経糸に太い緯糸を強くしっかりと打ち込み、主に経糸を浮かせて柄を織り出すのが特徴です。