「郡上紬」について
岐阜県郡上市八幡町で織られる郡上紬。
明治時代に衰退の一途をたどりましたが、それを再興したのが人間国宝であった故・宗廣力三氏で、現在の郡上紬を作りあげました。
正倉院文化に象徴される奈良時代から、都と交流をもち、平家のおちうどが住みついた「郡上の里」には、いまなお、古代の雅風と土臭豊かな素朴さがとけあった独特の文化が生きています。
「郡上織」はそのひとつで、昔おちうどたちが野蚕糸をつむぎ、草根木皮などで染色し手織で端正に織り上げ普段着として着用していました。それから800年。古の人々の心をひきつぎ、草木染め、手紡ぎ、手織りを伝承されています。
こちらは、おだやかな薄茶に紺、藍の彩りで織りなされた格子柄の着尺です。草木染ならではのぬくもりと、紬らしいふっくらとした風合いが楽しめる郡上紬の魅力を存分に味わっていただけるお品です。
織着物がお好きで、様々な産地の織物をコレクションされている方も、きっとお探しの方が多くいらっしゃることと思います。
現在では大変希少となった郡上紬のご紹介となりますので、ぜひこの機会にお楽しみください。
※生地幅が狭めですので裄丈ご確認ください