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人間国宝・北村武資の「織」〜織技法と装いのヒント〜

人間国宝・北村武資の「織」
〜織技法と装いのヒント〜

北村武資氏は「織物の組織そのものが表現」であるとして織の構造美を極め、後に重要無形文化財保持者として認定される「羅」や「経錦」の他にも多様な織を創作されてきました。

こちらでは、より深く作品を味わっていただけるよう、各織技法をわかりやすく解説するとともに、作品を装う際のちょっとしたヒントをご案内いたします。

北村武資 作品一覧はこちら

『織物の名称は沢山あります。紬だとか綴れだとか、金襴や唐織など。技術として独立しているかのようですけど、織物は、基本は一緒。どう機をコントロールするかというだけで、全部一緒。羅も経錦も僕の仕事の一部です』
2014年発行『和織物語 織の構造美を創造する-北村武資の世界』外舘和子著より

布は薄くとも”立体”なのである。・・・北村武資の織物には無限の宇宙の如き、深遠なる空間の美が広がっているのである。
2017年発行『和織物語 深遠なる空間の美 北村武資の織』外舘和子著より


(装いの例 左より)経錦袋帯を織の着物に/経錦袋帯を絵羽柄の着物に/煌彩錦袋帯を訪問着に

【織技法 目次】
1.羅(ら)
2.経錦(たてにしき)
3.煌彩錦(こうさいにしき)
4.斑錦(はんきん)
5.織繧繝(おりうんげん)
6.截箔(きりはく)
7.羅文帛(らもんはく)

1.羅(ら)

羅

1995年 重要無形文化財保持者認定
《歴史と技法》

中国・前漢時代には織られていたとされる「羅」は、経糸4本を一組とし、一本の経糸が左右の経糸と捩り合って薄い網目状の織りとなる技法です。日本でも室町時代中頃までは織られていましたが、応仁の乱以降はほとんど織られなくなりました。

北村氏が取り組むきっかけとなった幻の羅との出合いは1972年。「二千百年の奇跡 中国・長沙漢墓写真展」で見た一枚の写真に、貴人の棺の内張りとしての羅が映し出されていました。

北村氏はその時のことを「羅というものの美しさが、土から出てきた棺のなかで、光の角度のためか、パーっと写っていて、・・出合った時点でショートしたみたいな」衝撃を受けた(※1)と回想しています。

自ら工夫をこらした織り機を考案し、約一年をかけて再現に成功。以後さらに現代性を加えた新しい羅の世界を広げられ、1995年に国の重要無形文化財保持者に認定されました。
※1「『織』を極める 人間国宝 北村武資」p21

羅金・羅袋帯

「人間国宝・北村武資の羅」を堪能いただける希少な袋帯作品。わずかな厚みの中に、複雑な組織が作る豊かな空間が広がり、深遠かつ神聖な美しさが宿っています。
芸術的価値の高い作品ですが、羅という素材の一般的なTPOから、オンラインショップでは夏物としてご紹介しています。

羅 袋帯
袋帯「羅 四ツ目菱」

上品羅(じょうぼんら)八寸名古屋帯

上品羅
八寸名古屋帯「上品羅 菱文」

上品(じょうぼん)は最上位であること表す仏教用語のひとつです。その名の通り、至高の美しさを湛える夏の八寸名古屋帯。通気性が良く、軽めの訪問着から上布まで幅広く合わせていただけます。

羅 角帯

羅角帯
角帯「羅 菱文」

涼やかな表情の中に品格が漂い、絹の着物から上布まで、幅広い装いにお使いいただけます。羅の角帯は、銀座もとじで女性用の帯をご覧になった男性のお客様の声をヒントに創作されました。
誕生エピソードはこちら>>

2.経錦(たてにしき)

経錦
着尺「経錦 竹節七宝」

2000年 重要無形文化財保持者認定
《歴史と技法》

「経錦」は中国の前漢時代にはすでに完成した織物として存在し、日本では正倉院宝物の「蜀江錦」などにその技法が見られます。大変複雑で高度な技術を要し、比較的製織が容易で華やかな「緯錦(ぬきにしき)」の登場とともに、奈良時代以降には衰退していきました。

複数色の経糸(基本は三色)を一組として、地色や文様に必要な経糸を表に浮かせ、その他の糸を裏に沈めるために緯糸を通しながら織り進めます。数色の糸を一組とするため経糸が通常より細く密になり、織成上の制約が大きいとされます。

厳選された色彩と隙のない文様構成で作られる静謐な錦。
緻密で引き締まった織りの質感に「高い格調」が漂います。

経錦 着尺(きもの)

経錦着尺
着尺「経錦 亀甲菊文」

緯糸が裏に渡らないので裏も滑らかで、裏面にも美しい文様と色彩構成が生まれます。表面が作品本来の表現ではありますが、裏面にも浮き出てくる文様や色彩の楽しみを秘めているところが経錦の特長でもあります。
袷仕立てだけでなく、裏地のない単衣に仕立てて、袖口や裾にちらりと見える裏面の文様を楽しむのも贅沢なお洒落です。
※2022年2月「二大巨匠展 北村武資と森口邦彦」で発表される合作は、経錦の技法で作られました。

経錦 袋帯

経錦袋帯
袋帯「経錦 唐草華紋」

控えめな光沢感とすっきりとした織りの表情で高い格調を漂わせる経錦の袋帯は、訪問着や付下げから上質な紬まで、幅広くコーディネートを楽しんでいただけます。また、経組織のためシワになりにくく締めやすいという特性があります。

経錦 角帯

人間国宝 北村武資 経錦 角帯
角帯「経錦 十字菱」

無地感覚の着物が多い男性の装いに、緻密な織で表現された格調高い文様が映えます。お召、江戸小紋をはじめ、結城紬などの上質な紬に。

3.煌彩錦(こうさいにしき)


袋帯「煌彩錦 花繋ぎ文」

北村武資氏が手がける多様な織帯の中で、フォーマル向けの帯として広く知られるのが煌彩錦のシリーズ。他の織技法よりも多色で金銀糸も使用されており、奥行きのある品の良い華やかさが無二の存在感を放ちます。

煌彩錦 袋帯

訪問着や付下げ、色柄によっては留袖まで。格調高く、デザインや色使いがモダンで現代的なフォーマルの装いを叶えます。


袋帯「煌彩錦 菊文」

4.斑錦(はんきん)

斑錦もまた北村氏を代表する作品の一つです。地色に数色の縦縞が織り出され、その縞模様に重なるように文様が表現されているのが特徴です。落ち着きのある質感と趣は、結城紬などの上質な紬から訪問着まで幅広く合わせていただけます。

斑錦 袋帯

人間国宝 北村武資 班錦
袋帯「斑錦 七宝鳳凰文」

5.織繧繝(おりうんげん)

袋帯「繧繝綴 遠山」

織りの密度を微妙に変えながら立体的に文様が織り出され、北村作品ならではの「組織を味わう」楽しみを満喫いただけます。
※繧繝とは・・・同じ色を濃から淡へ、淡から濃へと層をなすように繰り返す、中国伝来の彩色様式。

織繧繝 組井筒 袋帯

織繧繝の技法を用いて、組井筒(くみいづつ)文様を織り出した作品。金銀を用いた重厚感のあるものは礼装用に、色糸のみで織られたものは、上質な織の着物や、付下げ、訪問着まで幅広くお召しいただけます。
組井筒とは・・・井戸の周りに木や石を組んだもの。

人間国宝 北村武資 織繧繝 組井筒
袋帯「織繧繝 組井筒」

織繧繝 魚々子縞 袋帯

織繧繝の技法を用いて、魚々子縞(ななこじま)模様を織り出した作品。金銀を用いたものは礼装用に、色糸のみで織られたものは、上質な織の着物や、付下げ、訪問着まで幅広くお召しいただけます。
魚々子織とは・・・表面が粒だって魚卵のように見える織り方の名称。斜子織、七子織とも書く。


袋帯「織繧繝 魚々子縞」

6.截箔(きりはく)

截箔 袋帯

金箔、銀箔、プラチナ箔等を用いて織り上げた袋帯です。すっきりとした軽やかな帯地の表情は、訪問着から付下げ、小紋までお使いいただけます。

人間国宝 北村武資 きり箔
袋帯「截箔 花亀甲」

7.羅文帛

羅文帛 着尺

縦方向に糸が揺らぎ、羅にも通じる構造美を感じさせますが羅の組織ではなく、平織を変化させて織られています。経錦の織とはまた違う、軽やかでさりげない着こなしを楽しんでいただける、大変希少な着尺(きもの)です。


着尺「羅文帛 」


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