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  • 第2回:「若紫」《限定作品2/29(木)発売》『源氏物語』の美しき世界―愛の色を紡ぐ

第2回:「若紫」《限定作品2/29(木)発売》『源氏物語』の美しき世界―愛の色を紡ぐ

第2回:「若紫」

「若紫」をテーマに、ATENARIさんに特別制作いただいた限定品を、オンラインショップにて2/29(木)に販売開始いたします。

『源氏物語』シリーズ商品一覧

『源氏物語』の作者・紫式部の生涯を描くNHK大河ドラマ「光る君へ」(主演:吉高由里子さん)が話題となっています。銀座もとじでは、雅な装いの文化が花開いた平安時代や『源氏物語』の世界観をより楽しんでいただけるマンスリーコラムを展開。『源氏物語』の主要人物をひとりずつピックアップし、各キャラクターと繋がりが深い色彩との関係性や、人物像の背景をご紹介してまいります。また各月ごとに、コラムの内容と連動した限定作品(※)の販売もご案内しますので、ぜひページの最後までお楽しみくださいませ。

※)ジュエリーデザイナー・角元弥子氏が手がける「ATENARI(アテナリ)」による銀座もとじ限定の特別作品です。『源氏物語』の各人物のエピソードにまつわる“愛の和歌”を同封した特別な仕上がりとなっています。

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『源氏物語』光源氏に“最も愛されたヒロイン”若紫(紫の上)

第2回目となる今回は、『源氏物語』の主人公・光源氏が“最も愛する女性”となる紫の上の幼少期「若紫」に焦点を当てました。実はこの少女は、第1回のコラムで登場した“光源氏の初恋の人”「藤壺」の姪にあたる登場人物。恋慕う美しい藤壺と瓜二つの容姿を持つことから、光源氏に見初められ、“理想の女性”として育てられる運命を辿ります。光源氏の正妻・葵の上の亡き後は、事実上の正妻となりました。

そんな「若紫」と光源氏の出会いは、『源氏物語』の中でも有名なシーンとして、下記のように描かれています。

「中に十ばかりにやあらむと見えて、白き衣、山吹などのなれたる着て、走り来たる女子、あまた見えつる子供に似るべうもあらず、いみじくおひさき見えて、美しげなる容貌なり。髪は扇をひろげたるようにゆらゆらとして、顔はいと赤くすりなして立てり。
『何ごとぞや。童女と腹立ちたまへるか』とて、尼君の見上げたるに、すこしおぼえたるところあれば、子なめりと見たまふ。『雀の子を犬君が逃がしつる。伏籠のうちに籠めたりつるものを』とて、いとくちをしと思へり。」

現代語訳:
大勢の子供たちの中に、十歳くらいかと見えて、白い単(ひとえ)に山吹襲などの着馴れた上着を着て走って来た女の子は、他の子供たちとは比べものにならず、たいそう成長後の美しい姿が想像できて、かわいらしげな容貌である。髪は扇を広げたようにゆらゆらとして、顔はとても赤く手でこすって立っている。
「どうしたのですか。子どもたちとけんかをしなさったのですか。」といって尼君がその子の顔を見上げると、少し似ているところがあるので、尼君の子どもなのであろうと、光源氏はご覧になる。その子供は、「雀の子を犬君が逃がしてしまったの。籠の中に入れておいたのに。」と言って、とても残念に思っている。」

この可愛らしい少女・若紫が、藤壺の姪にあたる人物で、少女の祖母にあたる尼君によって育てられている境遇を知った光源氏は、想いを寄せることになります。やがて尼君が亡くなった報せが届いた際に、隙を見て若紫を自邸へと連れて帰り、“理想の女性”として大切に育てていくのでした。

春先に咲く“山吹の花”の色を纏う意味

また先ほどの原文にも記述されている通り、光源氏が初めて若紫を見かけた際の着物は、“山吹色”であったことも『源氏物語』を読み解く上で大切な要素となっています。平安時代当時、季節の色合いにあった着物を纏うことは、王朝人の中でも大変重要な事柄だったからです。

この二人が出会ったシーンは、桜が散る季節と描写されていたことから、春先であったことが伺えるもの。桜の後に蕾を咲かせる“山吹の花”と同じ色合いの衣を若紫が纏っていたことは決して偶然ではなく、その当時の教養の深さと身分の高さを示唆することでもあったのです。

《2/29(木)販売開始》
「若紫」をイメージした
限定制作の作品のご紹介

そんな「若紫」をイメージして、ATENARIさんが特別に制作してくださった2月の限定アイテムが登場。若紫と光源氏の出会いのシーンに登場する、“雀”をモチーフした帯留とかんざしの2種が展開されます。また「若紫」にまつわる“愛の和歌”として、光源氏が旅先でも想いを募らせ詠んだ和歌を添えさせていただきます。

若紫 “愛の和歌”
初草の若葉の上を 見つるより 旅寝の袖も つゆぞかわかぬ

現代語訳:
初草の若葉のようなかわいらしい女の子を見てからは、旅の衣の袖の乾くまもなく、恋しさの涙の露にぬれています。
(瀬戸内寂聴訳/講談社文庫「源氏物語 巻一『若紫』」より )

第2回:「若紫」『源氏物語』の美しき世界―愛の色を紡ぐATENARI 帯留「ふくらすずめ」

■ATENARI 帯留「ふくらすずめ」
(銀・シトリン)88,000円
※3分紐が通ります。

第2回:「若紫」『源氏物語』の美しき世界―愛の色を紡ぐATENARI 帯留「ふくらすずめ」

「若紫」をイメージした帯留は、愛らしい女の子と戯れる、雀の子をイメージしたデザイン。若紫が纏っていた着物の“山吹色”をイメージした、輝くシトリンを中心に飾っているのが特徴です。

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第2回:「若紫」『源氏物語』の美しき世界―愛の色を紡ぐATENARI かんざし「ふくらすずめ」

■ATENARI かんざし各種
「若紫」を着想源に、牛角をベースに制作したかんざしシリーズ。ふっくらと小さな雀をモチーフにした楽しげなデザインに仕上げています。

第2回:「若紫」『源氏物語』の美しき世界―愛の色を紡ぐATENARI かんざし「ふくらすずめ」

第2回:「若紫」『源氏物語』の美しき世界―愛の色を紡ぐATENARI かんざし「ふくらすずめ」

(写真上から)
かんざし「ふくらすずめ 黒」48,400円(税込)

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かんざし 「ふくらすずめ 飴色」44,000円(税込)

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『源氏物語』シリーズ商品一覧


〜プロローグ〜
『源氏物語』の誕生秘話

『源氏物語』の美しき世界―愛の色を紡ぐ《銀座もとじ 2024年特別コンテンツ》

2024年のNHK大河ドラマ「光る君へ」がいよいよ放送開始!平安時代、世界最古の長編小説といわれる『源氏物語』の作者・紫式部にフィーチャーした、一人の女性の美しき物語が幕を明けました。

銀座もとじでは、そんなNHK大河ドラマ「光る君へ」の放送にちなんで、作品の核を担う『源氏物語』にまつわる特別なコンテンツを用意いたしました。銀座もとじならではの着物の視点も織り交ぜながら、『源氏物語』の恋愛模様でも大切な要素を担う”色彩”の豆知識や、登場人物の背景など、作品の世界観をより一層楽しめるコラムを約一年に渡り発信していきます。

プロローグを読む

第1回:「藤壺」

第1回では、『源氏物語』の重要ヒロインのひとり「藤壺」をフィーチャー。『源氏物語』の主人公・光源氏の恋物語の中でも、最もセンセーショナルな関係性を持った藤壺について解説していきます。

第1回:「藤壺」を読む

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