染織作家・須賀恭子さんに聞く~ものづくりの心に迫る5つの質問~

染織作家・須賀恭子さんに聞く~ものづくりの心に迫る5つの質問~

染織の道へ進んだきっかけは?

母方の実家が昔は蚕の買付や養蚕業をしており、和裁をしている親戚もいたりと、自分たちの着るものを自ら手作りするような環境が身近にありました。憧れというよりも自然に惹かれていったように思います。

作品作りで大切にされていることは何ですか?

私の帯は色で伝えていくことを大事にしており、染色には労力を惜しまないようにしています。特に綿は染まりにくいので染色に向き合う時間は長く、20〜30回染め重ねることもあります。時間、水、火力、体力、どれも相当の量を必要としますが、自然からの色は深みがあり豊かな気持ちになります。

植物の力をどんなときに感じますか?

夏に糸を染めているときに、植物から創作のエネルギーをもらっています。夏に染めた糸は秋になると自然とデザインが浮かびますが、ストックの糸からはなかなか良いデザインが発想できないのです。

半幅帯と八寸帯では違いはありますか?

半巾帯は綿糸を中心にしていますが、八寸帯は綿だけでは重くなるので絹糸も用いています。半巾帯は素材も綿でさっぱりと粋にハンサムに、八寸帯はシルクの色っぽさも生かしてより女性らしく、と心がけています。

お召しになる方へのメッセージをお願いします。

草木染めのきれいな色がポッと人の目をひいて、締めたときにふわっと優しい気持ちになっていただけたら嬉しいです。自分のために着物を楽しむ日、そんな一日のお気に入りの一本にしていただけたらと願っています。