「わぁ、なにこれ?きれいな緑色の繭がいるんだね。」
今、通りすぎる人の10人中6人の方が思わず立ち止まって見てくれています!
これは『天蚕(てんさん)』という蚕の一種。一般的なの蚕は“白”ですが、『天蚕』は“うすい緑色”。 蚕は他に、“黄金色”もあったりと、本当に多彩なんです。
※『天蚕』・・・日本在来の代表的な野蚕(野生種の蚕のことです)で、餌も桑の葉ではなく、クヌギなどの里山の木の葉を 食べます。天蚕が紡ぐ天蚕糸は、美しい光沢のある緑色で、太く、強伸力に優れているのでしわになりにくく、 織物にして丈夫で、暖かく、手触りも良いなどという優れた特性を持つことから、「繊維のダイヤモンド」「繊維の女王」と呼ばれています。
山形県米沢の染織作家 山岸幸一さんは、この『天蚕』を自分の工房で育てています。
天蚕は幼虫も緑色です
まさに糸を吐いている所
完成!
葉にくっついています
蚕は種類がいっぱい!
天蚕の飼育所です
山岸さんはさらになんと“黄金繭”も扱っていて、その黄色の色素を抽出し、他の白生地に染めるという画期的な 染技法を生み出しました!『春来夢(しゅんらいむ)』という作品ブランドで、丁寧に作品づくりをしている (山岸さんの作品は完成までに5年の歳月がかかるものもあります!)、本当に稀少な染織物です。