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「紅花寒染め」を訪ねて - プロローグ(2006年公開)

※こちらは2006年に公開した記事です。

3月7日(火)〜8/日(水)の2日間、店主の泉二が山形県赤崩の山岸幸一氏を訪ねました。その模様を皆様にご紹介していきます。

山岸幸一氏『紅花寒染め』を訪ねて

新潟から米沢へひた走ること6時間。雪の米沢に到着。除雪された通りの周りは人の背の高さ以上に積もった雪の壁で一面覆われ、どこからが道か見分けが付かない。 夏にお邪魔したときとは全く変わった一面の銀世界にドライバーの勘も鈍り、曲がり角さえ間違える始末。 「何時になったら着くんだ?違わないか?」とぼやく泉二。 「ん・・・・」と首をひねりつつ運転するドライバー。 が、しかし何時までたっても目当ての場所には着かない。 「こんなに遠くなかったよおおお」とぼやく同乗者に、さすがの泉二もイライラ。 「運転代わる。俺の野性の勘で行き着いてみせる」と豪語して運転席へ。 『またそう言いつつどっか違う方向に行っちゃうよぉ・・・』と心配顔でささやく同乗者数名。右へ左へと方向転換、Uターンを繰り返し、「同じ道走ってな〜い?」と疑問符が付いた頃、 なんと!! 「山岸草木染め研究所」の看板が・・ 「ほらああ!!俺が正しい!」と鼻がピノキオ状態に伸びつつある泉二に全員が「恐れ入りました」と平伏しました。 車から出たとたん晴天にも関わらず、耳が切れそうな冷たい風が吹き抜けます。一斉に「うわああ!」と言う震えともつかない声が上がりました。 出迎えてくださった山岸さんは、なんといつもの藍染め作務衣。かたや、着ぐるみ状態の着膨れ集団。「こんにちは」と挨拶する姿も、もこもこ。 「こちらへ」と案内してくださる山岸さんのすっすと雪の中を歩くあとを、「ま・・待って。置いて行かないで・・・」と言いつつ、よたよたよちよち着いて行く私達は、まるでペンギンの行進のようでした。 早速、紅花寒染めを施した真綿糸が干してある干し場に。 紅花染めの糸 1年生から4年生まで(今年染めた糸から4年間染め重ねた糸まで)の紅染めの糸と紅花の黄色で染めた糸が綺麗に並んでいて本当に圧巻。 余りの綺麗さに、「はああ〜」とため息をつき、そのまま見とれていて足元の氷に気づかず、ズルッと滑る人あり。3月の優しい陽射しに紅花寒染めの真綿糸が美しく光り輝いていました。 紅花染めの糸

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