※こちらは2013年に公開した記事です。
2013年9月5日より、銀座もとじにて、初となる久保原由佳理さんの個展が開催されます。店主泉二がその確かな手技と感性を信じて、貴重な天蚕"の糸を託し、織りを依頼してきた久保原由佳理さんの待望の初個展です。ご期待ください!
2013年6月の初夏、銀座もとじ店主 泉二弘明とスタッフが訪れた長野県松本市に久保原さんの工房、そして安曇野市にご自宅兼工房があります。
その後、地元の松本に戻りましたが、まだ独立には早いと感じ、幼少期から馴染みのあった本郷孝文さんの元で修業を始めます。糸質や撚りの加減へのこだわり、着心地の柔らかさ、草木染めの透明感のある色などを徹底して追求する本郷さんの元で6年間学ばれ、ご自身でも確かな技を身に着けた後、30歳で独立を果たされました。
※柳悦博氏・崇氏……日本の芸術運動の推進者であり、「民藝」の創始者 柳宗悦氏の甥であり、日本の染織界を牽引してきた染織家 柳悦博氏とその息子で同じく染織家の柳崇氏
ご主人である同じ染織作家の大月俊幸さんとも本郷さんの工房にて出会われ、その後ご結婚されます。現在の久保原さんの工房でお二人が使っている機も本郷さんから譲られたものだそう。本郷さんは、幼いころから現在に至るまで、久保原さんの人生のさまざまな出逢い生んでくれた大切な方なのだそうです。 現在、久保原由佳理さんは、師から受け継いだ理念のもと、糸選び、精練、糸染め、織り、と全てを自ら手掛けられます。 柳悦博さん、崇さんの元、そして本郷孝文さんの元で身に着けてこられた確かな技を受け継ぎ、さまざまなニュアンスを織りや色に表現し、着やすく美しい織物を追求されています。
銀座もとじ初の待望の個展「久保原由佳理」展では、久保原さんが手掛けてこられた渾身の、希少な作品の数々をご紹介いたします。プラチナボーイの糸で、着物、帯もお作りいただいております。ぜひご期待ください。