2011年12月8日(木)〜11日(日)まで、銀座もとじにて『福田喜重 〜二万色の彩光に包まれて〜』展を開催させていただきました。
12月10日(土)には、福田喜重氏をお迎えして、ぎゃらりートークを開催させていただきました。
【染め】・・・染足の長い暈し
福田喜重氏がよく仰る言葉「日本は水蒸気文化の国」。湿気があるからこそ霞や靄で情景がはんなりし、朝焼けや夕焼けが楽しめる日本。その気候を活用し、絶妙な温度で(季節によっては熱を加えて)ゆっくりと暈かしを作り上げる。福田喜重氏独特の「染足の長い暈し」は、目にするだけで心が水分をそっと含むようです。
工房の1階にある
反物を張れる長い染場
反物を張れる長い染場
鹿毛の刷毛で
染めます
染めます
「染足の長い暈し」
冬は備長炭で
丁寧に乾かします
丁寧に乾かします
暈しのラインのつなぎ目を
太陽光と人工光で
しっかりと確認
太陽光と人工光で
しっかりと確認
【付け下げ作品】
完成すると
美しい暈しに
完成すると
美しい暈しに
【箔】・・・粉雪のようにふりそそぐ「摺箔」
福田喜重氏の箔は「摺箔」。染められた生地に型を置き、細かな網目からそっと箔を刷毛で摺り、まるで粉雪のように絹布へとそそぎます。
細かな網目から
箔を摺ります
箔を摺ります
絹布に美しく
箔が装飾されて
箔が装飾されて
下から照らして
接合部分をしっかり確認
接合部分をしっかり確認
【繍】・・・一日一万回以上
一日に一万回以上、針を差すという福田喜重氏。右手から直角に差し込まれた針と糸はきゅうっという音を立てて、布地を通り、下で待ち構える左手に引き出されます。リズミカルに動く針と絹糸は、まるで福田喜重氏の手から命を授かったかのようです。
福田喜重氏
全神経を
一針にそそいで
全神経を
一針にそそいで
親指と中指で
針を持って
真っすぐに
針を持って
真っすぐに
【訪問着作品】
その女性が一番
輝くように
その女性が一番
輝くように