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Vol.2 「奄美民謡 島唄」

「島う~たよ風に乗り~ 鳥と~ともに♪」 といった日本の音楽シーンにおいて流行った曲の影響もあってか、「島唄(しまうた)」という言葉は日本全国に広く知られるようになりました。 沖縄民謡かと思われがちな「島唄」ですが、元来は、奄美諸島で歌われる民謡のことを指しております。
奄美諸島では、「島」というと、奄美諸島全体のことも、また諸島に属するそれぞれの島のことも、さらには、島の中の各集落のことも意味しま す。各島や集落ごとに、さまざまな島唄が歌い継がれてきました。
奄美大島の風景
奄美諸島の人々にとって、お祝い事やお祭りや行事から日常のあらゆる場面における日々の暮らしの中に"島唄"はあり、さまざまな素直な感情を思いのままに唄に載せて表現し、時には唄の掛け合いなどにより、恋する男女の縁を島唄が結んでくれました。 老若男女を問わず、その場の人々のつながりや絆を深めてくれる島唄、楽しく盛り上がる雰囲気だけでなく、ときには人々の心の奥底にあるような感情も唄にのせてその場で共有したり共感しあえるところが素晴らしい、奄美大島の大切な文化です。 奄美大島 竜郷町出身の店主 泉二の好きな島唄に「行きゅんにゃ加那(いきゅんにゃかな)」という唄があります。 ラジオ番組に出演した際にもリクエストした曲がこの曲だったほど大切に思っている唄です。奄美の方言を知らない人にとっては、一度で発音に成功するのがとても難しい曲名ですね。「行きゅんにゃ加那」という歌は、奄美では広く知られる「別れ歌」のひとつです。 <「行きゅんにゃ加那」歌詞> 行きゅんにゃ加那 吾きゃ事忘れて 行きゅんにゃ加那 打っ発ちゃ 打っ発ちゃが 行き苦しや ソラ行き苦しや 阿母(あんま)と慈父(じゅう) 物憂や考えんしょんな 阿母と慈父 米取てぃ 豆取てぃ 召しょらしゅんど ソラ召しょらしゅんど 目ぬ覚めて 夜や夜ながと 目ぬ覚めて 汝きゃ事 思めばや 眠ぶららぬ ソラ眠ぶららぬ <標準語訳> 行ってしまうのですか愛しい人よ、 私のことを忘れていってしまうのですか、愛しい人 いいえ、発とう発とう思うのですが、行き辛いのです お母さん、お父さん、 物憂いて考えこまないでくださいね 豆を取って、米を取って、食べさせてあげますので 目が覚めて 夜の間中目が覚めて あなたの事を思ってばかりで眠れません
奄美大島から見える夕焼け
昔は、島を離れることは、今生の別れとなるかもしれない、というほどの覚悟を必要とするものであったため、かつて、島を離れる覚悟を決めて、大勢に見送られる船の中、生まれ育った島を後にした泉二にとっては、その遠い日の汽笛の響きとともにこの曲は、忘れがたい思い出の島唄となっているのです。

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