奄美大島は、鹿児島県から約380~580kmの南西海上に飛石状につらなって浮かぶ5つの島※の一つです。
※北から、喜界島・奄美大島・徳之島・沖永良部島〔おきのえらぶじま〕・与論島と続きます。ここまでは鹿児島県に属し、さらに南が沖縄県となります。奄美大島の人々の挨拶に「とうとがなし」という言葉があります。
※北から、喜界島・奄美大島・徳之島・沖永良部島〔おきのえらぶじま〕・与論島と続きます。ここまでは鹿児島県に属し、さらに南が沖縄県となります。奄美大島の人々の挨拶に「とうとがなし」という言葉があります。
「ありがとうございます」という意味で使われている挨拶ですが、この言葉を漢字で書くと「尊々加那志」と書きます。
まるで仏教の経典に登場しそうな文字列ですが、その心も "自分よりもまず相手を敬い、尊ぶ"というもの。
また、「こんにちは」というニュアンスで使われている「拝(うが)みんしょらん」という挨拶も、"拝みて候"という日本に古くからある候言葉の名残のようで、同じく相手を尊ぶ精神が宿っています。
デパートもコンビニも電車も無いこの小さな島の人々は、「この島には何もない」と謙遜しておっしゃいますが、島歌や踊りが好きで、いつも冗談を交わし合う明るい人々が迎えてくれるこの島で交わされている、「尊々加那志(とうとがなし)」「拝(うが)みんしょらん」という言葉の響きには、何か心が洗われるようでした。
※「尊尊我無」という表記も見られますが、本来は「尊々加那志」の表記だそうです。