創業者 泉二弘明のおすすめの逸品 プラチナボーイ結城紬 地機 生掛 「絡み縞」 紺×紅×水色(広巾)
今回の「創業者 泉二弘明のおすすめの逸品」は、遠めには紺地の無地感ながら、紅と水色のさりげない細縞柄が大人の男の色気を感じさせる、プラチナボーイによる上質な結城紬のご紹介です。 店主 泉二が、お着物好きな方には、年月を経るなかで絹本来の光沢が増し、体に寄り添うように風合いが変化していく結城紬ならではの着心地をぜひご堪能いただきたい、という思いで、プラチナボーイの繭からオリジナルでお作りした、自信を持ってお薦めする結城紬の逸品です。「真綿」から紡がれた糸がもたらす結城紬ならではの魅力
結城紬は、縦糸・緯糸ともに「真綿」から紡がれた糸によって織られるため、織り上がりは独特の風合いを持ちます。繭をお湯の中で煮てから、手のひらをつかって広げ、5~6枚重ねて袋状にした袋真綿を50枚重ねて乾燥させます。その真綿を「つくし」という道具に掛けて、糸を紡いでいきます。
真綿から紡がれた糸を「地機(じばた)」という、日本古来の織りの技法によって、織り上げます。ケヤキの皮をなめした腰当てを腰に巻きつけ、布巻具に巻き付けた経糸を腰でひっぱるようにして支え、緯糸を打ちこむときにその張り具合を腰と足でコントロールして織り進めていきます。 腰を使わずに座るようにして織る「高機」と比べて、「地機」での織りは、織手が織機と一体となって、全身の力を使って織り進めます。独特の大きめの杼(ひ)で何百回となく糸を打ち込むため、織りあがった着物は強く丈夫でありながら、より地機ならではのしなやかさが生まれ、肌触りの良い織り上がりとなります。また打ち込まれた糸には、ふっくらと空気が含まれ、ふわっと軽く織り上がるとともに着心地のあたたかさが魅力です。
年月とともに着る人に寄り添う着心地や光沢の変化を楽しむ
こうして真綿から紡がれ、地機で織られた結城紬は、着こむほどに、真綿が繭の状態に戻ろうとするような独特の光沢が生まれ、何年、何十年と経つ中で、美しい光沢とふっくらとした風合いと持った味わいある結城紬に変化していきます。 だからこそ、結城紬はお着物好きな方には、お早めにお気に入りのひと品に出会っていただき、沢山の機会にお召しいただき、その風合いや光沢の変化とともに、一生着心地を味わって、お楽しみいただきたいと願う織物なのです。遠目には無地感を感じさせる、紺地にさりげない水色と紅の細かな縞紋様が、大人の男の色気を感じさせます。帯次第でモダンにも古典的にも着こなせますので、集まられるシーンやまわりの方の雰囲気に合わせて、自在に着こなしをお楽しみいただけるのが魅力です。 流行りすたりのない、永遠に支持される“結城紬”。極上の絹糸、プラチナボーイによる上質な結城紬のひと品をぜひお手に取ってご覧いただき、そしてお召しになることで、結城紬ならではの着心地をご堪能いただけたら幸いです。