個室をご利用ください
着物のとき、「トイレはどうするんだろう?不便じゃないか?」と皆さん、一度は心配するようですが、長着ながぎの場合は裾をまくり上げればすぐ用が足せます。しかし、その姿はおせじにも格好いいとは言えませんから、大・小に関わりなく、個室を利用されたほうが賢明かと思います。
用を足されたあとは、「着崩れの直し方」を参照なさって、簡単に着崩れを直しておかれるとことをおすすめします。
袴で用を足す
問題は袴の場合です。平成袴の場合は、袴では用を足しにくいという難点をクリアするために、前にファスナーを付けました。これなら、スラックスと同じ要領で用を足すことができます。
そのほかの袴について見ていきましょう。まず小の場合です。
裾の仕切りがない 行灯袴あんどんばかまの場合、汚れないように注意しながら、裾除けから着物、袴まで全てをまくり上げて用を足します。
ズボンのように仕切りのある馬乗り袴の場合も同様に、どちらかの裾を捲くり上げて対処します。
大の場合は、行灯袴であれば、小のときと同様で大丈夫ですが、馬乗り袴の場合は、袴のひもを一旦ほどいて対処していただくことになります。
袴のひもをほどく手順は以下の通りです。
1.袴の後ひもをほどいて、袴をひざの後ろにしっかりと当てがい、袴のひもが床に落ちないように帯の間に挟みます。
2.着物をまくり上げ、落ちないように帯にはさんでおきます。
3.袴も、裾が床に着かないように、少しまくり上げて押さえておきます。
4.下着を下ろしてしゃがみます。
5.逆の手順で身支度を整えます。
トイレに入られた際、特に慣れないうちは、着物と袴の裾が大きく、扱いが大変でしょう。袴のひもも含め、便器の中の水にうっかり浸けてしまわないよう、十分にご注意いただければと思います。