袴のイメージ
今では袴姿と言って思い出すのは結婚式の新郎くらいですから、かなり改まったイメージをお持ちの方が多いでしょう。確かに袴を着けたほうが格上になるので、私自身も、パーティーに出席する場合は、必ず袴を着用しています。
袴の種類
袴にはいろいろな種類があり、改まったイメージのものだけでなく、おしゃれ着としてお召しいただきたいもの、作業をするときに着けていただきたいものなどもあります。
一般的には、作業着用、準礼装用、第一礼装用と分けられていますが、フォーマルに向く袴は、裾が広がった袴です。
袴には、ズボンのように中が二股に分かれている本来の袴の形をした「馬乗り袴」と、見た目は馬乗り袴とまったく同じですが中が二股に分かれておらず、ロングスカートのような形をした「行灯袴(あんどんばかま)」とがあります。卒業式に娘さんたちが着ている袴は、ほとんど後者のスタイルです。
色と素材
袴の素材で最も格上なのは第一礼装に着ける「仙台平」で、その他は、お召しや紬のものが一般的です。色は黒や紺、茶、グレーなど、濃いめのものから薄めのものまでさまざまあります。また、無地だけでなく、一見すると無地に見えるような細かい柄の入ったものもあります。
凛とする「小袴(こばかま)」
「小袴」は、あの坂本龍馬を思い起こすような、パンタロンの形をしています。特に若い人に人気があり、この袴を着けることで、「凛とする」という声をよく耳にします。おしゃれ着としてだけでなく、パーティー着としても十分なので、袴を最初にお求めになる方におすすめしています。
活動的な「野袴(のばかま)」、「軽衫(かるさん)」
「野袴」や「軽衫」は、小袴よりさらに裾が細いものです。活動しやすい袴なので、作業着用と言えるでしょう。軽衫は、基本の形も呼び名もポルトガルから伝来したもので、ズボンの形です。裾の部分が広がらないように、ひだを畳んで縫い留めてあるものもあります。
銀座もとじオリジナル「平成袴」
私どもでは、もっとカジュアルに袴を楽しんでいただくために、野袴にポケットとファスナーを付けた「平成袴」というものを作っております。
これなら車の運転も楽ですし、トイレでも困りません。また、ポケットにハンカチや携帯電話、財布なども入れることができるので重宝します。私自身も、旅行に行くときは、必ずこの平成袴を荷物の中に加えております。