凛々しい袴姿
袴姿は男らしくて格好いいばかりか、実際に身に付けてみると、角帯以上に腰板こしいたが腰にぴったり吸い付き、姿勢がよくなります。気持ちも自然とシャキッとするものです。 「羽織袴」という言葉の響きからも伝わってくるように、袴には、正式な場に着けていくものといった重々しさがあります。ただし、袴と一口に言っても、いろいろな種類があり、改まったイメージのものばかりではありません。袴の種類
大きく分けると、スカート状になった「行灯袴あんどんばかま」とズボン状の「馬乗り袴」とがあります。馬乗り袴は動きやすく、活動的でないという和装の弱点を払拭してくれる頼もしい存在です。 私自身、袴の活動的なところが好きで、自分で「平成袴」というものを考案しました。従来の野袴に現代のエッセンスを加え、さらに活動的にしたものです。前にはファスナーを、脇にはポケットをつけました。活動的な場で重宝し、旅行へはこれなしに行かれなくなりました。車の運転も自転車に乗るのも快適です。
左:前ファスナー
右:脇ポケットに、もとじオリジナルてぬぐいを
袴の付け方
まずは紬や綿の着物を着、着物を着て過ごすことに十分慣れたところで、袴を用意されるのがいいと思います。せっかく着物の世界に入られても、着付け段階のひもの処置で挫折されてはもったいないですから。 袴の下には普通の長着を着ます。そのままでも構いませんが、袴の下から着物の裾が覗いてしまっては無粋ですから、袴をはく前に着物の裾をつまんで持ち上げ、角帯の下に挟み込んでおくといいでしょう。背縫いの中心あたりを挟み込んでおくと着やすく、着崩れしにくくなります。 袴の色を選らばれるときは、長着よりも少し濃いものが締まってみえます。逆に、着物を濃い色、袴をぐっと明るい色にするのもまた新鮮な着こなしになります。*腰板・・・・・袴に付いている板。ちょうど腰の後ろにきて、支えてくれる。
男の着物人生、始めませんか 一覧