伊藤裕子 作 組紐
帯締め/男性用羽織紐
「貝紫染」
作品コメント
珍しい発色の紫 貝紫です。
貝紫は地中海沿岸、メキシコ、中南米で盛んに染められ、この地では婚約者に贈る着物を織る糸が染められました。
貝紫染めはアクキガイ科の巻貝でイボニシ、アカニシ貝等が持つ腺(鰓下腺さいかせん)から、分泌される黄緑色の液を使って染めた紫です。
クレオパトラ、楊貴妃にも好まれた貝紫は希少価値が高く、帝王色とも云われ、一つの貝から少量の貝紫しか取れず一度に染めたら消えないことから帝王色と云われています。
日本では奄美大島や志摩半島に残っていて、今も海女の魔除け印を描くのに用いられています。
私は三重県伊賀の貝紫染師の稲岡良彦氏に長く染めて頂いています。 植物染料と貝紫、大変難しいですが面白いです。
伊藤裕子 作 組紐
帯締め/男性用羽織紐
「白本金貝紫染」
伊藤裕子さんからの御祝いメッセージ
御就任、おめでとうございます。
この様な有望な御子息が後継者となられます御両親様のお喜びも一層と、
心から御祝い申し上げます。
もとじファンのお客様共々、明るい未来を思い描いております。
昨今、京都や金沢の街で若い女性、男性共々、実に楽しく着物姿で散策されている姿を見かけるようになりました。
襟元にレース、足元は白い編上げブーツ、一瞬マンガの世界へ侵入した気分でした。
思えば、日本のルーツ、着物をしっかりファッションとして楽しんでいると感心し、嬉しく思いました。
この変化の早い時代、豊かな世界へ自由に羽ばたかれ、御活躍なされますことを心から希望いたします。
伊藤裕子
伊藤裕子さんのご紹介
しなやかに形を保つ、手組みならではの風合い。
モダンな色彩美で演出する帯締めと羽織紐。
銀座もとじとの出会いは2008年。日本工芸会正会員として、さまざまな工芸展で入選を重ねられながら、千人にも及ぶお客様の今日の決めの一本「帯締め・羽織紐」を時代の色と風を込めて組み続けていらっしゃいます。きっちりと組み上げられた美しい組紐の仕上がりと、指で折り曲げてもしなやかに形を保つ、手組みならではの風合いは、一度お使いになるだけでやみつきになる方も多いはず。洋角、ゆるぎ、唐組、平源氏組、四津組や四津八津組。モダンな色彩美と締め心地を兼ね備えた上質な帯締めは、奥行きのある美しい着姿を演出してくれます。自ら着物を慈しみ、楽しむ目線でのものづくりは正に画竜点睛です。
写真左から会長・泉二、江戸小紋師・菊池宏美さん、伊藤裕子さん。
銀座もとじ和染 2018年個展開催
2015年35周年記念展出品
2020年40周年記念展出品
【お問い合わせ】
銀座もとじ女性のきもの 03-3538-7878
銀座もとじ男のきもの 03-5524-7472