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  • 陽山めぐみ展 一本の糸に心を紡ぐ 手紡木綿≪開催終了≫|11月催事

陽山めぐみ展 一本の糸に心を紡ぐ 手紡木綿≪開催終了≫|11月催事

(写真手前より) 手紡木綿絣着尺「夜の波音」950,000円 、綾織八寸名古屋帯 318,000円、綾織角帯 298,000円 ※すべて税・仕立て代込み

『陽山めぐみ展 一本の糸に心を紡ぐ 手紡木綿』は、おかげ様で盛況のうちに終了いたしました。ご来場くださった皆様、オンラインでご覧になられた皆様に心より御礼申し上げます。


一本の糸に心を紡ぐ 手紡木綿
陽山めぐみ展

初めて経糸に緯糸を入れた日のことは覚えています。
糸が手元から布になってゆくあの瞬間。
あれから38年が経ち、銀座もとじで個展を開けるとは夢にも思いませんでした。
青戸先生、福永先生はじめ、家族、友人、支えてくださる全ての方に感謝します。
織ることができる幸せ。
糸車を回し続け、遠くに来たようで何も変わっていない。
そんな集大成の展示です。
銀座で皆さまのお越しをお待ちしております。

陽山めぐみ

作品一覧はこちら

※作品はオンラインショップに随時新着アップしてまいります。

会期:2025年11月14日(金)~16日(日)
場所:銀座もとじ 和織、男のきもの、オンラインショップ
〈お問い合わせ〉
銀座もとじ 和織・和染(女性のきもの) 03-3538-7878
銀座もとじ 男のきもの 03-5524-7472
(電話受付時間 11:00~19:00)

フォームからのお問い合わせ

ぎゃらりートーク

日 時:11月15日(土)10時~11時【開催終了】
会 場:銀座もとじ 和織
定 員:40名様(無料・要予約)

作品解説

日 時:11月16日(日)14時~14時半【開催終了】
会 場:銀座もとじ 和織
定 員:10名様(無料・要予約)

作家在廊

11月14日(金)13時~18時
11月15日(土)11時~18時
11月16日(日)11時~16時

陽山めぐみ(ようやま めぐみ)さんについて

奈良県に工房を構えられる陽山めぐみさん。
島根県安来の出雲織の青戸柚美江氏に師事、23歳から2年住込みで絣を習い、卒業後、兵庫県青垣町の土佐手縞の福永世紀子氏に師事、経緯手紡ぎ糸で織ることを学ばれました。すべて草木染、木綿糸でのものづくりをされ、国展や民藝館展へ出品、受賞を重ねられています。

【出品歴など】
1964年 大阪市出身
1987年 出雲織 青戸柚美江氏師事
1989年 土佐手縞 福永世紀子氏師事
1992年 第66回国画会新人賞(大阪民藝館所蔵)
     第17回全日本新人染織展 佳賞・京都市長賞
1994年 日本民藝館展奨励賞(富山民藝館所蔵)
     第19回全日本新人染織展 大賞・通商産業大臣賞
2014年 日本民藝館展奨励賞(豊田市民藝館所蔵)
2018年 第92回国展国画賞(日本伝承染織振興会所蔵)
国画会準会員

陽山めぐみさんからお仕事への心の在り方を教えていただきました

手紡ぎの力を信じて

ある人にとってはお気に入りの着物が紡績糸で織られていても手紡ぎの糸で織られていても関係ないかもしれない。
でも私は手で紡いだ糸には力が宿ると信じている。
綿が指先から糸になり巻き取られていく。着物になる全ての糸が一本残らず私の手を通過して紡がれていったものだ。
それは時間の蓄積であり労力の結晶だ。そこには大袈裟に言ってしまえば私の生きる時間が宿っている。
手紡ぎの糸には命がある。
そしてそれは織りあがったものの力になる。
それこそが私が手紡ぎにこだわる理由になる。

******

神さまが見ている
ふと手が緩みそうになった時浮かんでくるのは「神さまが見ているぞ」という言葉
尊敬する人
手にとってくださる方
手仕事の神さま
織りの神さま
その仕事に嘘はないか
未来の自分に恥ずかしくはないか
手を止めて目を凝らし自分に問いかける
そしてまた進む

******

自分の仕事で何を一番見てもらいたいか、ということを考えますといろいろあります。
手紡ぎの糸であること。
綿にもこだわっていますのでその風合いを感じてもらいたい。

しかし人の目に飛び込むのはまず色彩です。明度を意識して糸を選び、織り始めるとどこかにキメの部分ができるように考えています。
それはわかりやすいところでは「りゅう」の一本の赤であったり(あれは眼です)何かしら心に留まるポイントです。
それが見えるまで何度でも緯糸を入れ直します。

まず作るものに人を惹きつける力がなければならない。その上で間近で見て触っていただくことで風合いがわかる。
そこで失望されるようではいけない。確かな仕事がなければならないと思っています。

手紡ぎだから、手間がかかっているから、それだけを声高に言うのは違うと思う。
それは自分の仕事の姿勢であって押し付けるものでも正しいわけでもない。
まずは人を惹きつける魅力がなければいけない。
毎回、試行錯誤の繰り返しをしています。

下手なところは自分の力不足。
上手くいく時は私だけの力ではない気がします。
素材の持つ力が助けてくれる。
織りという技法と、工芸という概念にずっと助けられてきました。
自分は織りの媒体だと時折り思う。一生、一反が試されています。

*****

日頃織りながら考えていることを書き連ねていきました。

一番のこだわりは手紡ぎであることですが、それは自分の仕事の姿勢にすぎず、一番大切にしているのは織ったものに魅力や力があることを目標にしています。しかし理想は高くとも思うようにはいかず自分の力不足を感じながら修練するばかりです。
なんだか抽象的な文言で申し訳ありませんが、なんとか参考にしていただけたらと思います。 よろしくお願いいたします。
陽山めぐみ

福永世紀子 ~一生に一度、真実の恋~「土佐手縞」|和織物語

福永世紀子 ~一生に一度、真実の恋~「土佐手縞」|和織物語

陽山めぐみさんが師事された土佐手縞・福永世紀子さんについてのコラムです。(2014年に公開された記事です)

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陽山めぐみさんの手紡木綿作品のルーツである丹波布。工芸ライター・田中敦子さんに取材執筆いただきました。

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