極上の単衣・極上の夏もの ~結城縮と夏結城のご紹介~

着物通を虜にする、幻の逸品。「結城縮」と「夏結城」をぜひお手元でご覧になりませんか。

「この着心地を一度味わってしまったら、もう他の着物には戻れない」

結城縮をお召しの方からよく耳にする言葉です。

空気を纏うかのようにふんわりと軽く、表面の繊細な凹凸により、さらりと肌離れのよい着物。着物通垂涎の希少な反物を、結城紬の産地から特別に届けていただきました。

さらに今回は、幻の反物「夏結城」も入荷!
緯糸の半分に「麻糸」を織り込み、驚きの軽さと涼しさをかなえた、市場にもほぼ出回ることのない逸品です。

またとないこの機会に、ぜひお手元でご覧いただき、お身体にあてて、味わい深い地風と夢心地の軽さを感じてみませんか?

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極上の単衣~結城縮とは

「結城縮」は、撚糸した真綿糸を緯糸に用いることで、生地の表面にシボの凹凸をつくり、さらりとした着心地を実現した“極上の単衣”です。明治時代にお洒落な女性の間で人気を博し昭和初期まで盛んに織られていましたが、「結城紬」が重要無形文化財に指定されたことを機に生産量が逆転。「撚糸」の職人さんが減ってしまったことで、温暖化で需要の高まった今も生産反数を増やすことが難しく、希少な反物となっています。

極上の夏もの~夏結城とは

「夏結城」は、「結城は暖かい」の概念を覆す、驚きの軽さと涼しさ、透け感を実現した“極上の夏もの”です。経糸と緯糸の約半分には、160亀甲細工に使われる極細の手つむぎ糸に若干の撚りをかけて使用し、さらに緯糸の約半分には「麻糸」を織り込むことで、結城紬の風合いを保ちながら、涼しさと透け感を出しています。製織には本場結城紬と同じ地機を用います。

「結城縮」の最大の魅力は「軽さ」

結城といえば暖かい、というのが一般的なイメージですが、本場結城紬 縮織(以下、結城縮)は単衣に最適な織物です。生地の表面にシボとよばれる凹凸をつくることで、さらりとした着心地を実現しています。
通常の結城紬(縮織と区別して平織とよばれます)は、着たときに生地がすべらず、着崩れがしにくいという特長がある反面、単衣に仕立てると裾捌きがあまりよくありません。結城縮では、そこに「シボ」を加えることで、生地の間に空気を通し、裾捌きがしやすく、肌離れのよい着物になります。
結城には単衣でこそ味わえる魅力があります。最大の魅力はその「軽さ」です。通常の結城紬を着たことがある方でも、結城縮を裏地をつけずに単衣で着れば、その軽さに驚かれると思います。
またあまり語られることはありませんが「静かである」ということも魅力のひとつだと思います。結城縮を着たときに気づくのは、きぬずれの音がしないことです。もちろん、きぬずれの音の魅力もありますが、動作をするときに着物が音を立てないことは、結城縮の軽さをより一層際立たせてくれるのです。

「結城縮のつくり方」について

それでは、どのようにして生地の表面にシボをつくるのでしょう。
結城縮と、通常の結城紬は、基本的なつくり方は共通しています。糸つむぎ、絣つくり、機織などは、どちらも同じ技術を用います。
結城縮をつくるのに必要なのは「緯糸に強い撚りをかける」という技術です。強く撚りをかけた糸は縮む力をもつため、織り上がった反物を湯に通すと表面にシボとよばれる凹凸が生まれます。
難しいのは結城では手でつむいだ糸を用いるため、撚りをかけると糸の細い部分に回転が集中し、切れやすいことです。縮の緯糸には1メートルあたり2000回転の撚りが必要なため、八丁撚糸機という道具を使い、水をかけながら撚っていきます。使用する糸も、できるだけ平らな(まっすぐにつむがれた良質な)糸を選ぶ必要があります。
右撚り、左撚りの二種類の緯糸を交互に織り込み、織り上がった反物を一度湯に通して巾を縮め、シボを立てることで結城縮の風合いが生まれます。このとき縮ませる寸法を想定して、機にかけるときは一寸以上も広く織ります。

本場結城縮の歴史

実は明治から昭和初期まで、結城紬といえば縮織のことというくらい、盛んに織られていました。当時は産地の生産量の八割以上を占めていたといいます。それよりも前、江戸時代には結城紬は男性の着物で、縞を中心に織られていました。明治に入り、女性のお洒落着として人気を得ていたのが結城縮だったのです。
ところが昭和31年、平織の本場結城紬が重要無形文化財に指定されると、産地の生産は一気に平織に傾き、縮織は「幻の結城紬」といわれる程、生産が落ち込みます。それと合わせて糸に撚りをかける技術も廃れていってしまいます。
昨今、温暖化の影響もあって単衣を着る時期が広がり、結城縮がふたたび注目を集めるようになりました。糸を撚ることのできる、産地でもわずか数人の職人に依頼し、少しずつですが生産されている大変希少な織物です。

「夏結城」は常識を覆す涼しさ

技術と着心地

結城紬といえば暖かいもの。その常識をくつがえす反物です。
経糸と緯糸の約半分には、160亀甲細工に使われる極細の手つむぎ糸に若干の撚りをかけて使用し、さらに緯糸の約半分には「麻糸」を織り込むことで、結城紬の風合いを保ちながら、涼しさと透け感を出しています。そして何より驚きの軽さです。製織には本場結城紬と同じ地機を用います。
※本場結城紬の検査基準として、手紬糸100%使用という条件があります。本場夏結城は、上記の通り「麻糸」を併用しているため、検査対象外の扱いになります。そのため、結城紬の老舗「奥順」発行のオリジナル商標が付いています。

ただ一つの機屋「野村半平」さんについて

結城でも本場夏結城をつくることのできる機屋さんはたった一軒しかありません。野村半平という、産地では有名な機屋さんです。初代野村半平の製作した『藍地青海波松帆模様(本場結城紬百亀甲細工総柄)』は、昭和38年、国立博物館に寄贈され、永久保存されています。さらには200亀甲細工総柄を製織したこともある、技術的にもトップクラスの機屋さんです。本場夏結城は初代と二代目野村福一が共同で完成させました。「野村半平」というのは屋号のようなもので、現在でも反物にはその名を記しています。現在は三代目野村不二雄が製織を行っています。


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和織物語

2019年4月に開催いたしました「極みの単衣 本場結城縮」展に際し、工芸ライターの田中敦子さんに和織物語を執筆していただきました。ぜひご一読ください。

極みの単衣 本場結城縮|和織物語
本場結城縮 地機 「山型模様」 

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啓(ひらき)のもと トーク会を行いました

「啓(ひらき)のもと」とは、次世代に伝統をわくわくしながら伝えていくことをテーマに不定期に行われているトーク会です。

2019年秋、結城紬の老舗問屋、奥順(株)・奥澤順之専務 をお迎えして、次世代に伝統をつないでいくという視点から、重要無形文化財である結城紬についてお話頂きました。その模様をご覧ください。