イタリアでのものづくり〜銀座もとじ×エトロ〜 

イタリアでのものづくり〜銀座もとじ×エトロ〜 

2010年6月、店主 泉二はイタリアへものづくりの旅に出ました。 銀座もとじでは2007年からイタリアの職人たちとものづくりをしてきました。 今回は、これまでもずっとお付き合いのあるミラノやフィレンツェの工房を訪れるとともに、 新たにイタリアの一流ブランドとのコラボレーションの相談がありミラノへ。

それが、イタリアのファッションブランド「エトロ(ETRO)」とのコラボレーション企画です。

出会いは2年前

イタリア・エトロのお店
エトロとの出会いは2年前。2008年に大阪梅田の阪急百貨店メンズ館へ「男のきもの 大阪店」を 出店した際、泉二がエトロジャパンの社長とお会いしたことがきっかけです。 独特の感性、素材の良さ、そして常に時代に挑戦していくというエトロブランドの姿勢に通じるものを感じました。 そして2010年、銀座もとじが創業30周年となる記念の年に、エトロとのコラボレーション企画が実現したのです。

エトロは、1968年、ジンモ・エトロ氏によって設立。現在はその子供4人がメンズ、ウィメンズなど各分野を担当し、 高い美意識とともに常に新しいファッションを打ちだしている、言わずと知れたイタリアのブランドです。

特にジンモ・エトロ氏がインド旅行中に出会い、感銘を受けたペイズリー柄はブランドのシンボルデザインとなっています。

銀座もとじ×エトロ コラボレーションの全貌

今回のコラボレーションの内容は、エトロの2011年春夏コレクションのペイズリー柄の新作より3柄を銀座もとじの留め柄として、 着物を作り上げるというもの。エトロのファブリックを裏地に、銀座もとじがプロデュースしている 雄だけの繭を使用した純国産絹『プラチナボーイ』を表地として、日本の美意識「裏勝り」を演出。 2010年11月に発表することになりました。

そのファブリックの実物を手にするためにエトロの本社へ。 ミラノのスパルタコ通りにある本社はリバティー様式の大変雰囲気のある建物。

エトロの生地

テキスタイル・クリエイティブディレクターであり、ジンモ・エトロ氏の長男であるヤコポ・エトロ氏が迎えてくれました。

ヤコポ・エトロ氏
通されたのは、世界中の生地の裂がファイルされた2000冊の書物が並ぶ、エトロデザインの源とも言えるライブラリー。 そこで初めて、今回の留め柄となる3柄の実物を受け取りました。 斬新なペイズリーの色柄。でもこれは日本人の「裏勝り」の洒落心を大変くすぐるもの。 エトロでもこれをスーツの裏地に使用して、脱いだ時にちらりとのぞく美学を楽しむそう。

これが着物の裏地となると、美しく洒落た最高の1枚が出来上がることを、泉二も確信しました。

そしてここでサプライズプレゼントが。 イタリアに来る前に、ヤコポ氏の寸法をこっそり聞いて、着物一式を作ってきたのです。 もちろん生地は着物も羽織もプラチナボーイ。そして羽織の裏はエトロのペイズリー地。 色はエトロの代表的なカラーでもある紫地を選びました。 これにはヤコポ氏もとても喜んでくださいました。 早速、その場で泉二が着付けへ。イタリアのエトロスタッフも興味深々で、 長襦袢の後は公開着付けとなりました。
ヤコポ・エトロ氏

ヤコポ氏はプラチナボーイの色艶の美しさ、しっとりとした手触りにとても驚いたよう。 「雄だけの蚕糸で作った絹布があるなんて初めて知りました。本物の素材感。 日本の技術の高さは素晴らしい。ぜひ扱ってみたい。」 今回、銀座もとじではエトロとの作品にすべてプラチナボーイの着物地を合わせるということに、 ヤコポ氏は納得し、さらに喜んでくださいました。

着物姿のヤコポ・エトロ氏
常に新しいものへ挑戦し、良き素材を扱いたい。 そしてお客様を驚かせ、喜んでいただきたい。 遠く離れた場所にいても、ものづくりへの真剣な想いは同じです。

2010年11月、銀座もとじでは初の試みとなる、「最高の裏勝り」を演出した エトロとのコラボレーション商品を発表します。 ご紹介するプラチナボーイの羽織や帯は、今回のエトロのペイズリー地用に新たに色柄を決め、染め出しをしました。

ただ斬新なだけでない。トータルコーディネートとして美しく洒落た調和を作り上げた最高の一枚を、是非お楽しみください。

番外編

エトロウオモ(メンズ)のミラノコレクションも見学。ショーの前にはバッグヤードにもご招待いただきました。

また、ミラノ店舗では、着物のコートにも楽しめそうなポンチョなど、多様なアイテムを拝見。 着物へ活かせる色柄のセンスを見つけてきました。

エトロウオモ(メンズ)のミラノコレクション