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染織研究家・吉岡幸雄氏を迎えて|活動レポート

1月から始まったNHK大河ドラマ「宮本武蔵」に登場した剣術家「吉岡一門」は、一乗寺下り松で武蔵に敗れます。その後、一門の人々は染色に携わり、「吉岡憲法染」といわれる独特の黒、茶の染め物を得意としたといわれています。 吉岡幸雄さんも、この吉岡憲法染の流れを汲む草木染めの染司五代目で、近年法隆寺の所有する「獅子狩紋錦」、正倉院伝来の「唐草木夾纈」、東大寺開眼1250年慶讃大法要の技楽装束、幡、遠山の袈裟の製作など奈良時代の染織作品の復元制作に取り組んでいます。 今回、銀座「和織」で「吉岡憲法染」展を開催にあわせて吉岡幸雄さんのお話を伺いました。 宮本武蔵と対峙した吉岡一門から吉岡家へと続く染色の歴史、当時大流行となったと言われる「吉岡憲法黒」、「吉岡憲法茶」の染色方法。特に資料に残された方法では、なかなか本物の黒が染まらず、苦労したお話など、時にあちこち脱線しながらの楽しいお話で、会場は笑い声の絶えない和やかな雰囲気でした。 また、会場には、正倉院模様を織り込んだ錦の帯、江戸時代から吉岡家に伝わる貴重な憲法染めの着物も展示されました。講演中も、江戸時代に使用されていた柿渋の型紙などを実際に会場の方々にお手にとって見ていただくなど、参加者一同、大変貴重な体験をさせていただくことが出来ました。

2003年3月22日 パルプ会館にて

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