大島紬 – 奄美大島の風を感じて|活動レポート

クリスマスのイルミネーションが街にあふれる12月8日、銀座もとじ「ぎゃらりー泉」は あたたかな南国ムードに満たされました。今回のもとじ倶楽部は開催中の大島紬展にちなみ、奄美大島の三線(さんしん:三味線のこと) 奏者と唄者(うたしゃ:歌う人のことを奄美ではこう言います)を招いてのミニライブが開かれました。

奄美大島は店主・泉二の故郷です。 駅伝のマラソン選手として上京した泉二が怪我で走ることをやめなければならなくなった時、父から譲り受けた大島紬に袖を通し、「よし、これで生きていこう」と固く心に誓ったことから「銀座もとじ」は生まれました。奄美大島の大島紬は当店の原点となるものです。

三線奏者の森田照史さんも奄美大島のご出身です。お話上手な森田さん。奄美大島の太陽を思わせる満面の笑顔で、たくさんのお話と、あたたかな音楽を聴かせてくださいました。

「おいぎょらさ」という大島紬を主題にした唄では、替え歌で「もとじ」を入れてくださったり、 演出もお上手です。奄美の唄は決まりがないのでアドリブがしやすいのだそう。
森田照史さん

三線というと沖縄のものをイメージする方が多いかもしれませんが、沖縄と奄美大島のそれは、弦や音階が異なり、聴いてみるとだいぶ違いがあるのだそう。ドレミ音のうち、沖縄はレ、ラがなく、奄美大島はファ、シがありません。また沖縄は男女で1オクターブの音の違いがありますが、奄美大島は同じ高さで唄います。奄美大島の唄は万葉言葉なのでわかりづらいのですが、沖縄はわかりやすく、また奄美大島は裏声を使わなければいけませんが、沖縄はまったく使いません。

三線奏者:森田照史さん(右)、唄者:伊賀 美佐子さん(左)
三線奏者:森田照史さん(右)、唄者:伊賀 美佐子さん(左)
奄美大島の三線と唄を聴かせていただいたあと、違いを知るためにも 沖縄の唄を聴いてみましょうということに。弦の張りの強さを変えて音を低くして、 唄いだした音楽はやはりリズムがどこか違います。「しんだらかぬしゃまよ」「ほうせんか」「涙そうそう」「島唄」耳慣れた楽曲を弾いてくださり、皆様も手拍子をまじえて、「あーよいよい」「そーれー」と合いの手を入れつつ、最後には合唱がはじまるなど、会場は大変盛り上がりました。
たっぷり1時間以上、奄美の音楽をお楽しみいただいた後、今度は奄美の味をご満喫いただきました。「みしょーれ 奄美の味(奄美のお料理をお召し上がりください)」と題したお弁当は、奄美大島より取り寄せた食材で作ったもの。
奄美の味

メニューは、にがうりみそ、豚みそ、ピーナッツ豆腐、冬瓜の味噌煮、ちまき、かしゃ餅、パパイヤのお漬物。奄美の黒糖焼酎やみかんジュースをお飲みいただきながらお召し上がりいただきました。

三線のメロディ
お食事中もバックミュージックとして三線のメロディが流れ、皆様のお顔が赤くなり始められたところで、今度は踊りの時間です。

一人、二人と立ち上がられ、軽快なメロディに自然と手足が動きだし、店主・泉二は得意の指笛を鳴らし、会場は最高潮に盛り上がります。思わず心と体が踊りだす、魂をゆさぶる島のメロディ。 南国の風、海、緑、花、さまざまな景色が一瞬で目に浮かぶような、独特のリズム。会場は笑顔があふれ、大きな太陽に包まれるような、明るい南国一色になりました。

今回のもとじ倶楽部は本当に笑顔のたえない、とても明るい会になりました。銀座もとじの原点である奄美大島の音楽と味。皆様に少しでもその魅力を感じていただける機会となったならと願っています。

奄美の自然から生まれた感性とあたたかな人々の手仕事で作り上げられた作品が今、一同に集っております。
大島紬