七世 中村芝雀氏を迎えて

七世・中村芝雀氏を迎えて
猛暑の続く、7月25日(日)、歌舞伎役者 七世 中村芝雀氏をお迎えして午後1時~3時まで「もとじ倶楽部」を開催しました。
芝雀氏にとってもこの日は地方公演巡業中の移動日に当たり、午後5時過ぎには翌日の浜松公演に向けて東京駅を出発するという大変お忙しい中での講演でしたが、午前11時半過ぎには「ぎゃらりー泉」にお越し下さり、「もとじ倶楽部」の最終打合せやお客様へのお土産を準備してくださると言う大変なお気遣いを賜りました。
40分程度の打合せの最中も、「折角、お客様にお越しいただくので楽しい会にしたいですね。」と言う温かいお言葉を頂戴し、色々な企画をこっそり相談。こっそり企画打合せ最中にはニマニマ笑顔がこぼれるほどの念には念を入れての準備になりました。
歌舞伎役者 七世 中村芝雀氏

今回の「もとじ倶楽部」も電話受付開始時から、受話器を置くと直ぐ鳴ると言う状態が続き、担当者はメモに追われ、一方お客様側からは「電話が掛からない!」と言うクレームを頂く始末。、応募電話受付開始15分過ぎには満席と言う状態でした。
それでも鳴り止まない電話に急遽、店主泉二から「会議室の広さを倍にして受け付けて」と言う指示の下でキャンセル待ちなどにも対応しましたが、やはり出席者の方以上の方々にお断りを申し上げたという大変申し訳ない状態での開催でした。
このお話しを芝雀氏に伝えたところ、午後4時過ぎには移動の為、乗らなければならない新幹線の時間を1時間近くも遅らせてくださり、午後3時から4時過ぎのぎりぎりの時間までは「ぎゃらりー泉」にて、「もとじ倶楽部に参加出来なかったお客様にお目に掛かれたら」との気遣いをしていただきました。

当日は、午後12時半過ぎから、芝雀氏の公演ビデオを上映し、お待ち頂く方々に芝雀氏の「華麗に舞う姿」をご覧頂きました。
午後1時、七世 中村芝雀氏の登場です。
会場のお客様から拍手を頂いて、少々照れながら皆様にご挨拶する芝雀氏。
「素顔で皆様にお目にかかってお話しするのは苦手でして・・・」と言うご挨拶でしたが、ご挨拶が終わると全く席にもお座りにならず、「さあ、いきましょうか!」と言った感じで一気に「もとじ倶楽部」が始まりました。
立ったままの状態で、「歌舞伎の見どころ」「歌舞伎の歴史」「歌舞伎の面白さ」などを芝雀氏からお話頂いた後、「真女形をしていらっしゃいますが、立ち役をしてみたいと思ったことは?」と言う質問が司会者から投げかけられると、ちょっと緊張気味だった芝雀氏も段々波に乗って来ます。
「立ち役ですか・・・そうですね。実はね・・ちょっと前に演じたんですけどね・・」と応えた辺りから身振り手振りが付いてきて、目がキラリ!!
博多座公演で演じた「里美八犬伝」の「犬塚信乃」の役を身振り手振りを交えてお話頂きました。
足が出る、手が付く、所作が始まる・・・立ち回りが始まる・・・
女形との違いでの苦労話し・・で、会場は笑いの渦に巻き込まれました。
その後は、お父様からの教えである「歌舞伎は性根だ!」「地の芸が大切だ!」と言うことを絡めて「心の芝居」のお話をじっくり伺い、その後所作事のお話へと続きました。
続いて化粧前のお話へ。
ご自身の化粧前のお写真と白塗りから完成までを写真パネルにしてご持参頂き、皆様の前でひとつひとつポイントをご説明していただきました。
順番に、「羽二重の巻き方」「眉毛の潰し方」「白塗りの仕方」「アイラインを入れるようになったいきさつ」「目張り」「お歯黒」などから「着物の着方」、役によって代わるお化粧の工夫、ご自身のお化粧のポイント、女形としての仕草などなど。
楽しい時間は一気に過ぎていきます。
お茶休憩の後は、「Let’s Try」で会場の皆様に参加していただきながら、「お姫様の笑い方」「泣き方」「好きな人を見つけて『おお恥ずかしい』と言う設定で扇を使ってのお姫様もどき芝居」「女形の立ち回りから見栄を切る」など実際に芝雀氏にその場で稽古をつけてもらいながら、見よう見まねで即興芝居です。

立候補してトライする人、指名で「う~ん」と唸りながらもしっかり演じてくださる人。
また見ている人も座ったままいつしか手や身体がその所作に合わせて動いていると言う楽しい状態でした。
最後に出席者から質問をいくつか頂戴しました。
応え難い質問もありましたが、真摯で真面目な芝雀氏ならではで、全ての質問に熱心に答えていただき、会場からは温かい拍手が送られました。
最後に芝雀氏にご挨拶頂き、その後はそのまま門口へ。

ご参加くださったお客様に自ら持参したお土産を手渡ししながらお見送りのご挨拶をしてお客様全員をを送り出してくださいました。
その後は、「ぎゃらりー泉」にてグッズ販売とサイン会を続けてくださり、楽しい時間はあっという間に過ぎました。

「また第二回、第三回の『中村芝雀 もとじ倶楽部』を・・」と言うお声を沢山頂戴した会でした。
みなさまありがとうございました。

2004年7月25日 紙パルプ会館にて

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