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型絵染作家・釜我敏子~作品世界とその魅力~

2014年3月6日から開催の「型絵染作家 釜我敏子展」。「型絵染」の誕生とその特徴、技と魅力を現代に継承してきた偉大な作家たち。そして、野の草花を見つめる慈しみにあふれた心であらたな生命力を作品に表現する釜我敏子さんについてご紹介します。

野の草花の小さな命の悦び

「忘れな草」「あざみ」「風船かずら」「水仙」「なでしこ」「すいかずら」これらの花の名は、お花屋さんで切り花として売られる花たちと少し違って、地に根を生やし、雑草の合間にも逞しく、けれど可憐に凛と咲く、野の花たちの名です。 「忘れな草」「あざみ」「風船かずら」「水仙」「なでしこ」「すいかずら」の着物
ご自宅の工房での作業風景
釜我敏子さんは、ご自宅の周りを散歩したり、野や山で出会う草花を静かに見つめては、ひたむきに、つつましく、でも自分を失わずたくましく生きる野の草花の、存在感と生命力の輝きに感動を覚えるそうです。釜我さんの手掛ける作品には、その感動が、釜我さんの心を、そして手を伝って、着物や帯の意匠となり、「模様」という概念を飛び越えて、新たな命として息づく奇跡があります。
それは、女性ならば誰でも、ものを見つめる優しく慈しみにあふれた母のような心を、生まれながらに持ち合わせていることを感じさせてくれるような慈愛に満ちた作品世界。釜我さんに見つめられた逞しくも凛と生きる小さな命の悦びが、謳うように模様に変化し、型紙に彫り込まれ、染め上げられた作品を、わたしたちは、身に纏って一体となれる幸せがあります。

プラチナボーイの生地感の活きた素晴らしい訪問着

釜我敏子作 プラチナボーイ訪問着 「忘れな草」 釜我敏子作 プラチナボーイ訪問着 「忘れな草」
釜我敏子作 プラチナボーイ訪問着 「みもざあかしあ」 釜我敏子作 プラチナボーイ訪問着 「みもざあかしあ」
この度、プラチナボーイの白生地を用いた、2点の訪問着の完成作品が届きました。「わすれな草」そして「みもざあかしあ」と題した2作品です。今回釜我さんにお渡ししていたプラチナボーイの白生地は、大変美しく、非常に上質に仕上がっており、釜我さんにとってもいままでで一番の上質さをお感じいただけたそうです。まるで白磁のようなその生地肌に、贅沢にたっぷりと描かれた草花は、瑞々しい色彩感と、リズム感、そしてぼかし染めの技法による透明感あふれる表情と、香り立つような艶やかさがあり、なんとも特別感に満ちています。 これまでの釜我さんの作品の中でも、プラチナボーイの生地感を活かした模様選びと染め技によって、本当に素晴らしい作品に仕上がりました。 それらの作風は、まるで陶器に絵模様をつけたような新鮮さと、透明感あふれる仕上がりとなっており、身に纏っていただくと、そのまばゆいほどの美しさは、きものという存在を超越したような圧倒的なものを感じさせます。 プラチナボーイ訪問着「忘れな草」 ぜひこの機会にプラチナボーイの生地感の活きた素晴らしい訪問着作品をぜひご堪能いただけたらと思います。 次回は、素晴らしい工芸作家さんが多く影響しあう九州という土壌ならではの、釜我敏子さんのものづくりについてです。どうぞご期待下さいませ。

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