【銀座もとじ 男のきもの オリジナルコレクション】にて制作しました
【ATENARI】の和装小物は、銀座もとじのみでのご紹介です
【ATENARI】の魅力は、日本の伝統技術である蒔絵の技法を中心に、天然石やパール、木地といった本物の自然素材を掛け合わせて作り上げる独特のテイストにあります。
こちらは今季のテーマ「引き起こされた偶然」からインスピレーションを受けて、“パレットナイフの軌跡”をイメージして作られたそう。
その工程は大変複雑で、まず土台となる銀製のオブジェクトに、麻布を着せて下地を作ります。そこへ下地となる色漆(青・緑)を3度塗り重ね、一部になんと白い卵殻を砕いて置いていきます。さらにそこへ上部の表面となる色漆(墨色)を3度塗り重ねます。最後にそれを上から炭で研いで下地にしていた漆の色が適度に出てきたところで、磨いて仕上げるという、大変手の込んだ作品です。
表面に置かれた墨色の漆から、青や緑の下地の色漆が見え隠れする表情、おわかりいただけますでしょうか。全体に散らされた白いニュアンスが卵殻です。チェーンや土台の銀は“いぶし銀”になっており味わい深い仕上がりも魅力です。
漆塗を得意とするATENARIならではの創作力と技術力の高さが生み出したこだわりの一品。
まさに“パレットナイフの軌跡”、世界にたったひとつの偶然が生み出すデザインをぜひお楽しみください。
「ATENARI(アテナリ)」について
「ATENARI(アテナリ)」は、ジュエリーデザイナー・角元弥子さんが手がけられるブランドです。
日本の伝統技術である蒔絵の技法を天然石やパール、木地といった自然素材にほどこして、帯留め、かんざし、羽織紐などを制作されています(和装小物は銀座もとじのみでのお取り扱いです)。
「あてなり」とは、日本の古語で「品のある美しさ」を表す言葉。パリで出会った日本の古い装身具の、蒔絵の表現力に強く惹かれたことをきっかけに蒔絵を学ばれ、「現代の女性のスタイルに合う、蒔絵の装身具を作りたい」という思いで2007年にATENARIをスタートされました。
ひとつひとつ表情の異なる天然素材と対話しながら丁寧にデザインされ作られる作品は、季節の小物展を中心にご紹介しています。