季節感豊かな夏の織九寸帯です。
白っぽい生成り地に、優しい彩りで織り出された「クコの実」
花期は7-11月頃と長く、秋に赤い実をつけ、ドライフルーツとして料理に使われる植物です。
こちらはそのとうがらしのような形の「実」を、紫や黄色でアレンジして表現されたデザイン。
かすれるようなやわらかなタッチに心和み、一枚の植物画を眺めているようなみずみずしさが、夏に涼やかに映ります。葉脈には、極細い金糸がさりげなく添えられているのも繊細な表現で、品の良いセンスで楽しめる一品です。
秋に熟す実をあしらった意匠は、秋草文のひとつとして、季節先どりの夏帯として。
盛夏時期の小紋、紬、綿着物に、季節感豊かな帯姿を。