安政年間創業「帯屋捨松(おびやすてまつ)」の袋帯のご紹介です。
帯屋捨松は手織りを中心に、40種類におよぶ織物を手掛ける西陣の老舗です。図案から一貫して自社工房で制作しています。特徴は独特の感性、そしてなにより多色使いにありますが、それを実現できるのは多くの色糸を使い表現することが可能な“手織り”だからこそ。一目で“帯屋捨松”をわかる独創性が魅力です。
こちらは「ヨーロッパ装飾文」と題された袋帯です。
正倉院に所蔵されている古裂を元に、意匠だけでなく朽ちた雰囲気も織で再現した手織りの袋帯です。
破れたりほつれたりしているような古裂の雰囲気を出すために櫛を使って緯糸を織り込み、
あえて織り組織を粗くしています。
生成りの地に、淡いトーンでまとめられたお色が優しく女性らしい一品です。
時期は袷はもちろん、単衣にも合わせていただけます。
洒落っぽく、遊びすぎていない、しゃれ袋として、織や織絵羽にも最適です。
テイストが合いましたらもちろん訪問着にもお役立ていただけます。唯一無二の個性をぜひご堪能ください。