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宮古上布 「藍格子」着尺|店主 泉二弘明のおすすめの逸品

店主 泉二弘明のおすすめの逸品 夏、極める男の上布「宮古上布」着尺 藍格子

宮古上布の麻
2012年6月7日より、「夏、極める男の上布展」を開催させていただきます。 日本の夏、暑さをしのぎお洒落を極める着物のコツは素材選びです。上布は麻。風が身体いっぱいに抜け、涼を届けます。お洒落に粋に。着物のお洒落は夏こそ上布、そして自然布です。 今月の逸品は、沖縄県宮古島の伝統織物 宮古上布のご紹介です。 江戸時代、武士の正装であった麻織物。かつて上納のための布であったことから、「上布」と呼ばれるようになり、現代においては、盛夏の時期の上質な着尺として知られるようになりました。
涼やかさを運ぶ夏着尺の代名詞となった上布、夏の着物の楽しみを、ぜひ素材感の違いで味わってみてください。

宮古上布とは

宮古上布は、島で育つ苧麻を原料とした手績みによる糸作り、藍や植物染料による染め、締機や手括りによる絣り括り、手織り、砧打ちなどの工程を経て作られた独特の艶と、軽くやわらかな風合いが特徴の夏の最高級品です。 1978年国の重要無形文化財に認定。2003年には、糸績み技術が、国選定保存技術となっております。
宮古上布の繊維の驚きの細さ
今月の逸品は、仲宗根みちこさんの手掛けた、デザイン性もおしゃれで粋な宮古上布「藍格子」です。
薄く軽やかで透き通ったトンボの羽を思わせる宮古上布は、苧麻糸の際立った細さから、触れてみると意外なほどしなやかな弾みがあり、肌につかず離れず風が通り抜けていきます。 一日数センチと言う気の遠くなるような時間を掛けて織り上げられた反物は、光沢を出す為に糊付けされ、樫の木の台に置いて木槌で叩く「砧打ち」をします。3キロの木槌で3時間から4時間、叩き続けてやっとしなやかさと艶を蓄えたあの上布が出来上がります。
透け感が美しい宮古上布

現代の街並みに合うデザイン性の宮古上布

宮古上布のアップ
伝統的な織物である宮古上布。 そんな中、今、宮古島では、時代の流れと共に自分の感性を生かした上布作りに挑戦をしている人がいます。その一人が、仲宗根みちこさんです。仲宗根さんは石垣島の出身。 ご両親は宮古島の出で、彼女は沖縄本島で染織の勉強をされました。宮古島に移り住み麻の織物を独学で習得され宮古上布に花織を取り入れるなど、新しい試みをされています。現在宮古島にて工房を開き、デザインから染め、織までを一貫して制作される仲宗根さんの作品は、モダンで上質なセンスにあふれています。
「上布は、こんなに透け感があって、涼やかなおきものです。 苧麻素材でできていて、吸湿性、放湿性に優れていて、 着てても、とても気持ちが良いんですよ。」 と、店主 泉二。 夏の季節に麻が好まれるのは、涼やかなだけでなく、陽射しも強く、気温や湿度の高い時期に、汗を吸い取り、熱を放出するという、身体にとっても優れた機能性を備えた素材であるためです。 「古来より衣服に取り入れてきた、人々の知恵の賜物ですね。」

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