Vol.62 着物を着たときのマナー|男の着物人生、始めませんか

男の着物はじめ 男の着物人生、始めませんか

実践で身に付く着物のマナー

着物を着たときのマナーは、着る前にあれこれたたき込まれても、今ひとつ実感しにくいというのが本当のところでしょう。実際に着物をお召しになって、いろいろな失敗を重ねながら初めて、一つ一つが身に付いてゆくことと思います。

階段の上り下り

初めて着物をお召しになったときに一番苦労するのが、階段の上り下りではないでしょうか。スラックスをはいているときと違って、裾を踏みつけてしまう心配があり、特に急いでいるときなどは、危険も伴います。

階段を上り下りするときには、右手で着物の前の部分を少しつまみ、持ち上げるようにするといいでしょう。これで、裾さばきが随分楽になります。また、階段を上がるときには、爪先を段の上に乗せるようにしてください。バランス上の問題もありますが、裾汚れを防ぐことにもなります。

食事中に失敗しないために

次に多いのが、食事時の失敗です。私も以前、バイキング料理の大皿にたもとを浸してしまったことは申し上げた通りです。何かを取るときには、必ず片手でたもとを押さえましょう。

食事中は、食べこぼしをしやすいので、ひざに手ぬぐいを広げておかれるといいでしょう。

たもとの扱いにはご注意を

たもとにハンカチやティッシュペーパーなど、いろいろしまわれている場合が多いでしょうが、最近では、ここに携帯電話をお入れになる方も、ときにはいらっしゃいます。

このような状態で、うっかり袖を振り上げたりすると、側にいた人に携帯電話がボーンと当たってしまう恐れもありますので、たもとに物を入れているときの立ち居振る舞いには十分ご注意いただきたいと思います。

室内では、ドアノブに袖口を引っ掛けてそのまま勢いよく通り過ぎ、着物を引き裂いてしまう方が時々いらっしゃいます。近くに持ち手の大きいノブがあるときには、特に注意して通るようになさってください。

座るときのコツ

着物を着て座るときにも、ちょっとしたコツがあります。正座をする場合は、両手でひざ下に手を滑らせながら、上前が乱れないように、ゆっくり揃えてお座りになるといいでしょう。

また、腰を下ろす前に羽織の裾を後に払っておかれると、しわになる心配がありません。椅子にお座りになる場合にもお試しください。