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Vol.27 着物の素材|男の着物人生、始めませんか

素材いろいろ

着物に使われる素材には様々なものがありますが、着心地から言えば絹が一番です。ほかにも、綿は家庭で洗える、ウールはしわになりにくくて暖かい、化繊はお手頃価格など、それぞれに特徴があるので、ご予算や用途によって選ばれるといいでしょう。

格の高い「絹」

絹織物で男物によく使われるのが「お召し」です。糸染めをしてから織られているもので、足さばきがよく、着こなしやすい生地として好まれています。一方、白生地を好みの色に染めて使うものもあり、黒紋付に使われる「羽二重(はぶたえ)」は有名です。 しぼがあって光沢がなく地の厚い「縮緬(ちりめん)」や、つややかな光沢があり美しい地紋の生える「綸子(りんず)」等もあります。縞状に透け目のある「絽(ろ)」や、オーガンジーのような「紗(しゃ)」などは、透け感のある夏物の絹織物としてよく知られています。以上はいずれも、礼装にも使える格の高い生地です。

丈夫でしなやかな「紬(つむぎ)」

同じ絹物の高級品でありながら正装には使われず、おしゃれ着、普段着として好んで着られるものに「紬」があります。もともと手で紡いだ糸で手織りにされていたことからこの名が付きました。手紡ぎですから、糸に太いところと細いところがあるのが持ち味です。生地になったとき、その強弱がバランスよく出たものが上等品と言えます。上部で長持ちするので何代にも渡って着られ、年を経るごとにしなやかさを増します。 有名なのは「結城紬」や「大島紬」などで、「泥大島」と呼ばれるものは、鉄分を含んだ泥で黒褐色に染めるのが特徴です。無地のほかに、「十字絣」などの絣柄や亀甲柄も多くあります。

しわになりにくい「仙台平の袴」

袴用の高級絹織物として知られるのが宮城県の「仙台平」です。縞模様の硬い織物で、しわになりにくく、第一礼装用の袴として用いられます。

夏物の高級品「上布(じょうふ)」

夏物の高級品といえば、「上布」と呼ばれる上等の麻織物でしょう。有名なのは、雪晒しをする新潟の「越後上布」です。沖縄でも「宮古上布」「八重山上布」、さらに、芭蕉の繊維で織った「芭蕉布」が作られています。さらりとした肌触りで体にまとわりつかないことから、夏物として好まれています。 しぼのある「縮」も人気の高い麻織物で、夏物の入り口として、「小千谷おぢや縮」がこのまれています。

気軽に着られる「綿」

普段着やカジュアルな装いには、冬ものならウール、夏物には綿が使われています。ただ、ウールは、日常に着物を着なくなった今では、あまり見られません。 綿の織物として最高の品質を誇るのが「薩摩絣さつまがすり」です。これは、私が尊敬する永江明夫さんが作るもので、「綿のダイヤモンド」と呼ばれるほど質の高いものです。 その他、「会津木綿」も人気があります。浴衣用の木綿地としては、栃木の「真岡木綿」が有名で、平織りの木綿地に中型の型染めをしたものです。

覚えておきたい着物のTPO

気軽な外出なら綿、普段着にもちょっとした外出着にもなるのが紬、紋をつければ外出着から略礼装まで着られるのがお召しと、頭に入れておかれるといいでしょう。

 

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