こちらは、銀座もとじが繭からプロデュースしている極上の純国産絹糸「プラチナボーイ」の絹布を用いて、五代 田畑喜八さんに染め上げていただいた特別な作品です。
柄行は、「田畑コレクション」である「宮崎友禅斎 三幅対」の掛軸の意匠より制作した特別な柄行です。
プラチナボーイならではの絹本来の光沢が美しく輝く絹布が高級感のある染帯です。
猩猩に上り鯉下り鯉図
三幅対友禅染掛軸
(江戸時代 元禄期 一六八八~一七〇四年)
本品は、加賀百万石で知られる前田候が晩年金沢の地に移った宮﨑友禅斎に制作を依頼して各大名に配ったとされる掛軸群の一つである。猩猩や鯉の図はいうに及ばず、一文字から表装のすべてが一枚の絹地に友禅染で染め上げられている。生き生きとした絵は友禅斎晩年の面目躍如で、運筆の妙、巧みな技法など見事な出来栄えである。
田畑家ならではの深みのある藍濃淡で表現された古典柄は、伝統的な題材であっても構成に独特の感性があり、古典柄に個性が宿ります。適度な抜け感と、色数を限った仕上りによって、帯締めや帯揚げの色柄も映え、小物次第で豊かな表情が楽しめるのも魅力です。迫力や力強さがありながらも、全体に柄構成がすっきりとしていて、洗練された上質な粋を演出いただける、大人の染帯です。
きりっとした品格がありますので、小紋や紬だけでなく、江戸小紋や色無地に合わせて少しあらたまった席にもとても重宝します。
茶席や観劇、家族行事、ちょっとしたお集りへ。
普段使いから、いつもより少しきちんと感が求められる場面まで、大人の社交シーンに幅広く活躍する一品です。
さらりとした染生地ですので、単衣から袷まで、長くお役立ていただけます。
お祝いの席、お正月にも最適です。
五代 田畑喜八さんについて
着る人が「華主」。お召しになる女性が「華の主」として一番美しく輝いて見えるように最大限の力を尽くしてものを作る。それが自分の仕事と言い切る五代 田畑喜八さん。 京友禅を手掛ける染屋として、田畑家では「藍の濃淡・摺疋田・縫い箔」を得意としてものづくりをされ、中でもライフワークとして手がける“茶屋辻染め”は独特の藍彩の美しさが際立ち、伝統的な古典文様を個性的に演出した品格のある粋を感じさせる出色の作品です。藍の濃淡を基調とした気品あふれる、格調高い、優雅でありながら芯に力強さのある着物を作り上げます。
【作家産地】「五代 田畑喜八」
【和織物語】「着る人と完成させる模様染め - 五代 田畑喜八の世界」
2023年、NHK WORLDにて五代 田畑喜八さんが特集されました(店主 泉二啓太も出演しております)
>>《動画公開中》NHK WORLD「FRONTRUNNERS」
(全編英語動画ですが、日本語訳をこちらのページの下部でご紹介)
プラチナボーイについて
【プラチナボーイ】は37年かけて日本の研究者が開発した、世界で初めてオスだけの繭から作られた特別な絹。銀座もとじが繭からプロデュースし、すべての商品に作り手たちの詳細を記し、履歴のわかる“純国産”のものづくりを進めています。2015年には『農林水産大臣賞』を受賞。その開発から、養蚕、製糸、染織、着物につくられるまでを追ったドキュメントは一冊の本『天の虫 天の糸』に綴られています。
【銀座もとじの挑戦】プラチナボーイ
【和織物語】プラチナボーイ物語「天からの贈りもの」