
銀座もとじ3丁目店舗は、2000年4月に生まれました。20年間きもの店を営んできた店主の泉二が、『人の手の温もりを感じる店舗を』『新しい時代に何かを提案出来るような店舗を』 『扉を開けたら、全国からやってきた紬たちの声が聞こえてくるような空間の店舗を』という長年のこだわりの思いの中で、知人の稲生一平氏の多大なるご協力を得て作り上げられました。
店全体はすべて、「自然素材」で作り上げられています。
着物の良さを引き立たせるためにあえて人工的なものは加えず、自然素材が持つ美しさをそのまま使っています。
また、色目も墨色に揃え、お客様のお召しになった着物本来の良さが引き立つようにすべて控えめにしています。
自然素材は、そのままでも充分に美しさをかもし出すと言われていますが、そこにほんの少し人間の手が加わると素材はまた一段と輝きを増します。その調和を狙って造られたのがこの店の内装です。
戸襖
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| 襖の引手は大島紬の機で使われている『杼』。銀座もとじのロゴもこの杼がモチーフになっている |
お店に入って先ず目に付くのは正面の戸襖ではないでしょうか?
この襖には、全国手漉き和紙の中からこだわりにこだわって四国高知の清帳紙を選びました。
この和紙を敢えて青墨で染め、染独特の刷毛目を立たせずに仕上げ、その上、その和紙を稲生氏のひらめきからランダムに下から上に向かってグラデーションを描くように貼り合わせました。戸襖1枚1枚に和紙の表情を持たせたのがこの貼り方の狙いです。
また、引手は『銀座もとじ』のロゴと同じく、店主、泉二の生まれ故郷であり、泉二を着物の世界に誘ってくれた「大島紬の機で使われている杼」それも敢えて使いこんだ杼を用いました。
簡単に『杼』と言いますが、これは織子さん達にとっては日々仕事をしていく中で自分の手足も同然。「命」と言っても過言ではないものですので、なかなか分けてもらう事は出来ません。奄美大島で現役を引退した元織子さん達に無理を言って分けて頂いたこの『杼』は織子さんの歴史の詰まった大切なものです。
このように、戸襖1枚1枚にも「織物へのこだわり」が詰まっています。
床の敷石は、静かで気品溢れる『由良石』
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| もちろん床も自然の素材で。由良石は皇居にも使われている |
床に敷き詰めてある石は、『由良石』と言います。この石は、皇居にも使われている石で、その趣は、『静かで気品に溢れている』と見る人誰もが口にするほど魅力的な石です。そのため、ほんの一握りの愛好家達の間にしか行き渡らず部外者が分けていただくことは滅多にありません。
たまたま店主の泉二が「イサムノグチ」の邸宅で目にし、その石が持つ温もりと不思議な魅力に一目惚れをし、無理を言って四国高松の桜製作所の多大なるご助力を受けて、やっと分けて頂く事が出来ました。
この石には不思議と心を安らかにし、落ち着かせてくれる風格のようなものが有ります。和織の店でディスプレイに使われている物の台座もこの由良石で出来ています。
空間に安らぎを与える『栃の大テーブル』
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| 木目も美しい 栃の一枚板でできた大テーブル |
お客様をお迎えする大きなテーブルは『栃の一枚板』で出来ています。
自然のまま切り出され、そのまま木目も総て生かされているこのテーブルはジョージ・ナカシマの家具作りで有名な四国高松の桜製作所が手掛けてくださったもので、自然そのままの良さを活かしているために織物が輝くように美しく見えています。
机も織の着物もどちらも大自然の温もりを称え、私達人間を包み込む優しさと包容力を秘めています。
近年は総じて使い捨ての時代とされてきました。
その中で、「着物」と言うものは、敢えて何代も着ることが出来る大切な商品です。
親から子供へ、そして孫へ。家族の温もりを称え、何代も語り継いで行ける……
そんな織の着物を提案できるお店を目指して作られた店づくりも敢えて『捨てない内装』を意図して造りました。
美しい日本の織物と共に、使えば使うほど風合いを増し、温もりを増すようなそんな店づくりを目指しています。
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