第13回:岩井 香楠子さん (型絵染作家)
今回のお客様は、横浜で型絵染工房を開いている岩井香楠子さんです。今回「ぎゃらりー泉」&「和染」において2年ぶりとなる作品展を2月19日(土)~27日(日)に「春爛漫!2005年」と題して開催いたします。
<岩井香楠子 プロフィール>
生まれ育だった横浜に工房を構える型絵染作家。両親の影響を受け、幼い頃から日本画に親しみ、父親の関係で小倉遊亀女史に師事。横浜国立大学の生物学科を卒業し、その後、東京芸術大学美術学部日本画専攻を卒業。伊勢丹の呉服で、着物コーディネイターの仕事を経て、東京クラフトデザイン研究所で学び助手も務める。その後、紅型の人間国宝、鎌倉芳太郎氏に3年間師事した後、氏のアドバイスから「型絵染」の道を選び独立。細部にまで施された染の技法がファンを増やしている。
<2年の歳月は>

泉二: いつもありがとうございます。岩井先生の作品は作っていただいてお店に並べると直ぐにご縁を頂戴するから凄いですよね。魅力のある作品ばかりで着物好きの人の心をくすぐるし。今回は2年ぶり2回目、そして初めて「ぎゃらりー泉&和染」の4丁目店舗での作品展になります。
この企画は殆ど1年前に日程を決めて進みましたから、期待がお互いに大きいですよね。またよろしくお願いします。
岩井: こちらこそ宜しくお願いします。和織でさせていただいてから2年も経つんですね。こちらでの作品展が終わってからも、もとじさんのお仕事を季節ごとにして来ましたから2年も経っているなんて思えないです。ただ、スタッフの方を見ると入れ変わってずいぶん若くなられたのでやっぱり年月が経ったんだなって思いますね。
先日もとじさんの若い方々が私の工房に勉強にいらした時も、今までと反応の仕方が違うのでちょっとびっくり。以前と感覚が違ってきているんですよ。なので、販売員さんの感覚に合わせて今回はちょっと若向きの作品も作ってみました。販売員さんの年代に合わせてもとじさんのお客様の層も変わってきているんじゃないかと思ったので。
泉二: そうですか。ありがとうございます。先生のそういう細やかで敏感な感覚がファンをどんどん増やしているんでしょうね。新しく入った販売員も先生とは良くお目にかかっていますし、先生の作品とも触れる機会があるので皆、先生の作品のファンですよ。
岩井: ありがとうございます。何と言ってもまず販売員さんに作品を理解してもらって、心から好きになって貰わないと本当の販売には結びつかないですからね。お若い販売員の方たちに私の工房へいらしていただいたのも作品を理解していただくことと、チームワークの大切さを知って貰いたかったんです。私達の仕事もお弟子さんとのチームワークで成り立っていますからね。その辺をもとじの若いスタッフの皆さんに学んで欲しかった。おこがましいですけれど。
泉二: いえいえ。先生のお気持ち本当にありがたいです。そうやって周りにいらっしゃる先生達が私どものスタッフを育ててくださるので本当に感謝ですよ。
<今回の作品展に向けて>

泉二: 今回の展示会は、ほぼ1年前に作品展の日程やテーマを決めていただいてそれに向かって進んできました。「春爛漫」って本当に浮き立つ気持ちがしますね。今からどんな作品が並ぶのかとっても楽しみです。
岩井: 私もこの1年伝統工芸展の作品作りの期間を除いては、今回の展示会に向けての作品作りに費やしてきたので、あの「ぎゃらりー泉」に作品をどう並べるか、並んだらどうなるのかとっても楽しみです。
泉二: まずはDMからなんですけど、当社のDM担当の荒井は、今回先生の2回目のDM作りで随分プレッシャーを感じてたみたいですよ。「何を書こう!」「どうしよう」ってアワアワしていましたから(笑)。
岩井: そうですか(笑)。でも荒井さんそんな素振りは見せなかったですよ(笑)。原稿も頑張って作ってくださったし、作品写真も綺麗に撮って下さって、DMの校正段階の物を見せてもらったときは私的には「満足!」って言えましたから。写真撮影は私も立ち会ったほうがいいのかなって思ったんですけど、荒井さんが色々悩んで、最後に空間デザイナーの稲生さんにも相談したって聞いたのでもう総て安心して任せました。
泉二: ありがとうございます。DMが出来たら次は販売員の手腕ですからね。まだ経験の浅い者が多いので色々と勉強させて頑張らせないと。
岩井: 既に勉強会をしていただいているとか。色々と販売員の方から電話でお問合せを頂くので、私もラストスパートで頑張って作品作りに励んでいます。
<「春爛漫」には>

泉二: 今回の作品はまた一部しか拝見していませんが、本当に「春」「うきうき」と言う印象ですね。
岩井: そうですね。どの作家さんにも言えることでしょうが、私も試行錯誤をしながらより良い作品を作りたいという想いで物づくりをして来ました。
今回の『春爛漫』と言う展示会では「花々の気を貰った着物を身にまとって元気に成って欲しい」という思いで作品を一点一点作りました。DMにも書いていただきましたが、2004年は自然災害が多かったですよね。それでも自然界は変わることなく春になれば花が咲き、鳥が鳴き、蝶が舞う。何があろうと自然の営みは続く。その自然の底力を皆が貰って元気に成ってくれたらってそんな思いがありました。
それと色にちょっとこだわってみています。
「大人の自立した女性の春の色」と銘打って、ちょっと化粧品のコマーシャルみたいですけど、「ミモザイエロー」「ペパーミントグリーン」「ルビン」の3色です。「ルビン」って言う色は馴染みが無いかもしれないんですけど、ちょっと冷たい感じの紫系のピンクなんですよ。上品な色です。
泉二: 先生の作品はそこに先生の気持ちが入るからなにか力があるんですよね。 感動しますね。岩井先生の作品が30点以上並ぶのは本当に素晴らしいことだと思います。本当に展示会が楽しみです。
岩井: 今回の作品は特に 「仕事にも人生にも頑張っている女性にひとときのやすらぎを感じながらまたひとつ活き活きキラキラして欲しい」と言う思いを込めて作っています。会期中は殆どの日をぎゃらりー泉にお伺いしてお客様やスタッフの方々とお話したいですし、こちらも勉強させていただきたいと思っています。ちょっとお邪魔でしょうが宜しくお願いします。
泉二: いえいえ、こちらこそ9日間という長丁場ですが、よろしくお願いします。
19日(土)、20日(日)、26日(土)、27日(日)は午前11時半~午後7時まで。
21日(月)、22日(火)、25日(金)は午後1時~午後7時まで
先生の図案相談会も予定していますよね。
岩井: はい。是非やってみたかったんですよ。やっぱりオンリーワンを作りたいですから、展示した作品や図案をたたき台にしてお1人お1人のお客様とじっくり膝を突き合わせて相談して作って行きたい。私自身、図案も描きますし、型も彫りますから、その人だけのオンリーワンが作れます。折角ならご自身だけのご自身に似合う色や柄を選んでいただきたい。人それぞれ肌の色も微妙に違いますから似合う色もそれぞれ微妙に違います。だからその人が一番輝くものを作りたいですね。それが着物の醍醐味だと思いますから。一応お1人1時間は時間を取って貰っています。
予約制にしてゆっくりご相談に応じたいと思っています。是非宜しくお願いします。
泉二: こちらこそ宜しくお願いします。
[対談日:2005/02/01 筆:荒井博子]
